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2019 年度 実績報告書

環大西洋保守主義思想の形成と展開:社会改革思想との競合の思想史的検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K03541
研究機関神戸大学

研究代表者

井上 弘貴  神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (80366971)

研究分担者 片山 文雄  東北工業大学, 教職課程センター, 准教授 (40364400)
石川 敬史  帝京大学, 文学部, 准教授 (40374178)
清川 祥恵  神戸大学, 国際文化学研究科, 協力研究員 (50709871)
野谷 啓二  神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (80164698)
小野田 喜美雄  東北大学, 法学研究科, 特任フェロー (80754499) [辞退]
森 達也  早稲田大学, 政治経済学術院, 講師(任期付) (40588513)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード保守主義 / アメリカ政治思想史 / ナショナル・コンサーヴァティズム / 西海岸シュトラウス学派 / キリスト教 / ポスト・リベラル
研究実績の概要

最終年度は第5回環大西洋保守主義研究会を令和元年8月9日に開催し、Richard John Neuhausの論文、A New Order of Religious Freedomを参加者全員で講読するとともに、研究協力者の池田直樹(神戸大学国際文化学研究科博士後期課程)が「1980年代におけるピーター・L・バーガーの位置――M・ノヴァクとの関係を手がかりに」を報告し、研究代表者の井上弘貴が「アメリカが内向きのナショナリズムを選ぶとき――出生地主義に基づく市民権と移民制度改革をめぐるアメリカ保守主義の変容」を報告した。池田報告をつうじて参加者は、バーガーがネオコン第一世代と問題関心を共有しつつも、かれらとは異なる立場を最終的には保持していたことを確認することができた。井上報告は、ナショナル・コンサーヴァティズムの現状を概観するとともに、出生地主義に基づく市民権に批判的な立場をとるトランプ大統領と、マイケル・アントンに代表される西海岸シュトラウス学派の思想的な共通点を明らかにするものだった。
当初の予定では、令和2年3月8日に神戸大学梅田インテリジェントラボラトリにて、本科研の総括としての第6回環大西洋保守主義研究会を開催する予定であったが、新型コロナウィルスによる情勢に鑑み、やむを得ず中止となった。この研究会では、研究代表者による総括報告と併せて、パトリック・J・デニーン著、角敦子訳『リベラリズムはなぜ失敗したのか』(原書房、2019年)の検討をつうじて、カトリック・コミュニタリアンと称されるデニーンの主張を検討することで、ポスト・リベラルと呼ばれる新しい保守の台頭について検討する予定であった。代替手段として、プロジェクト参加者間で文章を回覧することで、上記の内容にかんする意見交換をおこない、本科研の総括をおこなった。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 3件) 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] P・L・バーガーの資本主義擁護論――M・ノヴァクとの対比から2020

    • 著者名/発表者名
      池田直樹
    • 雑誌名

      ソシオロジ

      巻: 64 ページ: 21-38

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] アメリカが内向きのナショナリズムを選ぶとき――出生地主義に基づく市民権と移民制度改革をめぐるアメリカ保守主義の変容2019

    • 著者名/発表者名
      井上弘貴
    • 雑誌名

      国際文化学研究

      巻: 52 ページ: 1-34

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] ジョン・アダムズの混合政体論における近世と近代2019

    • 著者名/発表者名
      石川敬史
    • 雑誌名

      アメリカ研究

      巻: 53 ページ: 35-57

    • 査読あり
  • [雑誌論文] アメリカ革命期における主権の不可視性2019

    • 著者名/発表者名
      石川敬史
    • 雑誌名

      年報政治学

      巻: 2019-I ページ: 96-116

    • 査読あり
  • [学会発表] ジョン・デューイと実効的自由――『倫理学』(1908年)とその時代2019

    • 著者名/発表者名
      井上弘貴
    • 学会等名
      日本デューイ学会第63回研究大会
  • [学会発表] 啓蒙知識人としてのジョン・アダムズのユニテリアニズムと世俗政府2019

    • 著者名/発表者名
      石川敬史
    • 学会等名
      日本ピューリタニズム学会
  • [図書] 「常識」によって新たな世界は切り拓けるか――コモン・センスの哲学と思想史2020

    • 著者名/発表者名
      青木裕子、大谷弘
    • 総ページ数
      232
    • 出版者
      晃洋書房
    • ISBN
      9784771032873
  • [図書] レオ・シュトラウスの政治哲学――『自然権と歴史』を読み解く2019

    • 著者名/発表者名
      石崎嘉彦、厚見恵一郎
    • 総ページ数
      352
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623083930

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公開日: 2021-01-27  

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