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2017 年度 実施状況報告書

熟議システムにおけるミニ・パブリックス型熟議の継続が自治体に及ぼす影響の実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K03567
研究機関南山大学

研究代表者

前田 洋枝  南山大学, 総合政策学部, 准教授 (70611094)

研究分担者 篠藤 明徳  別府大学, 文学部, 教授 (80310952)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード市民討議会 / 無作為抽出 / ミニ・パブリックス / 行政による評価 / 議会による評価 / 隣接自治体への影響
研究実績の概要

愛媛県伊予市の市民討議会(8月20日開催)と愛知県豊山町の町民討議会議(11月19日開催)に関して、事前のプログラム作成(主に伊藤(研究協力者)が担当)と参加者の市民・町民への質問紙調査(前田(研究代表者)が担当)を実施した。当日の討議会の進行・討議結果のまとめは伊藤が担当し、前田と篠藤(研究分担者)は参加者の討議を参与観察した。また、両日とも討議会の開始前・終了後には伊予市役所または豊山町役場の担当者と今後の本科研の研究について意見交換や打ち合わせを行なった。
11月20日には豊山町役場において、前田・篠藤・伊藤の3名がヒアリング調査を行なった。対象者は豊山町総務部総務課の町民討議会議担当者、防災安全課職員(平成29年度町民討議会議で情報提供を担当)、地域団体(豊山町まちづくりサポーター)代表・事務局長である。事前に南山大学「人を対象とする研究」倫理審査委員会の審査で承認を受けた。また、11月20日には副町長・総務部次長兼総務課長 および町議会議長・副議長とも面談することができ、町民討議会議の評価について非公式に意見聴取を行なった。
研究発表では、10月28・29日の日本社会心理学会第58回大会(会場:広島大学総合科学部)において、前田が「無作為抽出と熟議の反復がエンパワーメントに及ぼす影響」の題目で発表した。発表内容は平成27-28年度の 挑戦的萌芽研究(15K14091)の成果であったが、関連分野の研究者からは現在の本科研の研究内容も含めてコメントを得た。
さらに、12月9日のミニ・パブリックス研究フォーラム(会場:東京工業大学大岡山キャンパス)には前田・篠藤・伊藤、平成30年3月31日の第10回市民討議会見本市には前田・篠藤が参加し、無作為抽出による市民が地域の課題を熟議する市民討議会や海外での実践・研究の最新情報の情報収集や関連分野の研究者との意見交換を行なった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

豊山町における調査については、町民討議会議参加者に対する質問紙調査やヒアリング調査について元々予定していた担当部局の職員に対する調査だけでなく、討議テーマに関連する部局の行政職員、地域団体・市民団体の代表者にヒアリング調査を実施することができた。また非公式の意見聴取とはいえ、町議会議員にも町民討議会議の評価について話を聞くことができた。このため、予定以上に進展したと考える。
一方で伊予市における調査については、市民討議会参加者への調査は予定通り実施できたものの、担当部局の職員へのヒアリング調査は行うことができなかった。このため、やや遅れているといえる。

今後の研究の推進方策

豊山町での調査は周辺自治体へのヒアリング調査の準備も含め、引き続き町民討議会議担当部局と緊密に連携しながら実施していく。
伊予市における調査については、市民討議会担当部局と日程調整などを早めに行なうことで、予定している調査が現地で確実に実施できるようにする。

次年度使用額が生じた理由

伊予市への出張について市民討議会の翌日に予備的なヒアリング調査を実施することを計画していたが、日程調整等がつかず、ヒアリング調査を実施できなかったため、研究協力者の出張日程を1泊2日としたことなどが理由である。
次年度使用額については、現在、篠藤(研究分担者)が代表運営委員、前田(研究代表者)と伊藤(研究協力者)が運営委員を務めるミニ・パブリックス研究フォーラムにおいて、市民討議会をはじめとする無作為抽出による市民の熟議の日本の事例や研究状況を英語で情報発信をするウェブページを製作中であるため、このウェブページにおいて本科研の対象事例である伊予市の市民討議会と豊山町の町民討議会議の概要紹介や本科研の研究内容紹介の英文の校閲費用等に使用する予定である。
平成30年度分として請求する助成金については、当初の平成30年度の研究計画に沿って使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 無作為抽出と熟議の反復がエンパワーメントに及ぼす影響2017

    • 著者名/発表者名
      前田洋枝
    • 学会等名
      日本社会心理学会第58回大会
  • [備考] 研究者詳細-前田 洋枝

    • URL

      https://porta.nanzan-u.ac.jp/research/view?l=ja&u=102264&a2=1000464&o=affiliation&sm=affiliation&sl=ja&sp=4

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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