研究課題/領域番号 |
17K03588
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
平田 雅己 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (20287577)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ベトナム戦争 / べ平連 / 脱走兵 / 市民的不服従 / 日米関係 |
研究実績の概要 |
2017年10月下旬から11月上旬までの12日間にわたって、1967年「イントレピッドの4人」脱走兵事件の当事者の一人であるクレイグ・アンダーソン氏を日本に招聘した事件50周年記念の一般講演会企画を開催することができた。京都徳正寺(10月23日)、埼玉大学(10月27日)、立教大学共生社会研究センター(10月28日)、琉球大学(10月31日)の4か所で実施した。この企画に関連したクレイグ・アンダーソン氏への集中的な聞き取り調査の結果、知られざる彼の半生(生い立ち、脱走の理由、ベ平連の支援の実態、帰国後の人生など)が明らかになり、当事者の視点から事件の実相や歴史的意義を多面的重層的に再検討する重要な機会となった。またこの企画を準備するにあたり、脱走兵4人と会っている元ベ平連関係者の小中陽太郎氏、「イントレピッド4人の会」発起人の高橋武智氏と鈴木道彦氏に聞き取り調査を行った。メインの立教大学企画では、元自衛官、韓国の良心的徴兵忌避者、日本の平和活動家も多数参加し、兵士の視点から平和を考える視座の大切さ、ベ平連の運動精神の現代的な価値、日米韓の市民による平和連帯の重要性を確認することができたことは大きな収穫であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
主として勤務校業務の忙しさから、当該年度に収集した情報の整理が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
「イントレピッドの4人」脱走兵事件50周年企画から得られた新たな事実や知見をもとに、これまでの資料調査の成果も盛り込む形で、同事件を歴史的に再検討する書籍の刊行が今後の重要な研究目標の一つである。
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