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2021 年度 実施状況報告書

冷戦終結期の日米関係における経済と安全保障

研究課題

研究課題/領域番号 17K03612
研究機関法政大学

研究代表者

高橋 和宏  法政大学, 法学部, 教授 (70468726)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード外交史 / 日米関係 / 冷戦
研究実績の概要

2021年度の研究実績として第一に、日本を含むアジア同盟国政策という観点から米国のドル防衛政策を検証する研究をまとめ、発表した(「ベトナム特需の「回収」―アジアにおけるドル防衛協力の模索―」日本国際問題研究所領土・歴史センター国際政治史検討会成果物)。この論文では、ブレトンウッズ体制崩壊の原因となったベトナム戦争期のアジアでの軍事支出拡大に対して、国際金融秩序維持のために米国がいかにアジア同盟国に協力を求めていたかを米財務省の文書などを用いて明らかにした。
第二に、これまでに収集した外交文書や財務省・日本銀行から入手した資料、またオンラインデータベースから利用可能な米国政府の外交文書等の調査分析を鋭意進めた。2021年度までの検証結果は2022年度以降に研究発表へとつなげていく。また、これに関連して、前年度までに実施した元外交官に対する聞き取りを記録化する作業や、収集した外交文書のうち重要なものをデータベース化する作業も実施した。
第三に、日米両国の外交文書を活用する本研究での実績を踏まえ、日本における公文書管理の在り方について日本アーカイブズ学会で報告を行い、その内容を論文として公表した(「「公文書文化」の形成に向けて―外交記録公開制度を事例とする一考察―」アーカイブズ学研究第35号)。この論文では日本外交記録公開制度の経緯とその特徴を説明し、これを事例として公文書管理法施行10年を迎えた日本の公文書公開について考察した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスの影響によって2021年度も引き続き国内外での史料調査に支障が生じたこともあり、当初計画よりも研究にやや遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルスの影響により依然として海外での史料調査が難しいことから、オンラインのデータベースを活用して必要な資料を収集・調査し、日本側の外交文書等とあわせて研究をまとめていくこととする。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染拡大により、当初予定していた海外での史料調査が実施できなかったため。
今年度も依然として海外での史料調査の見通しが立たないため、日本国内で入手可能な文献や史料集、データベースを活用するなどの手段で代替することとし、2022年度の使用額は主としてその購入費用に充てる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] ベトナム特需の「回収」 ―アジアにおけるドル防衛協力の模索 ―2022

    • 著者名/発表者名
      高橋和宏
    • 雑誌名

      日本国際問題研究所 領土・歴史センター 国際政治史検討会 成果物

      巻: - ページ: 1-11

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「公文書文化」の形成に向けて―外交記録公開制度を事例とする一考察―2021

    • 著者名/発表者名
      高橋和宏
    • 雑誌名

      アーカイブズ学研究

      巻: 35 ページ: 80-85

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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