研究課題/領域番号 |
17K03644
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研究機関 | 東京経済大学 |
研究代表者 |
安川 隆司 東京経済大学, 経済学部, 教授 (40230213)
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研究分担者 |
益永 淳 中央大学, 経済学部, 准教授 (00384727)
只腰 親和 中央大学, 経済学部, 教授 (60179710)
荒井 智行 下関市立大学, 経済学部, 准教授 (70634103)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 東インド・カレッジ / マルサス / リチャード・ジョーンズ / ウェイトリ / マカロク / ラーナデー / 経済学教育 / 人口論 |
研究実績の概要 |
荒井は,東インド・カレッジにおけるマルサスの経済学講義の制度化のプロセスについて,大英図書館で収集した資料の分析を進めた.特に,東インド・カレッジの経営側の主張がマルサス講義に与えた影響とその意味について考察した.その成果をまとめる途上,2019年5月に開催されたヨーロッパ経済思想史学会において国際学会発表を行った。また発表後に論文化を行い,海外の学術誌に英字論文を投稿した. 益永は,リチャード・ジョーンズが東インド・カレッジの歴史および経済学講の担当の前任者であるマルサスから引き継いだ経済学講義の方法について研究を進展させた。その成果として,2019年5月に開催されたヨーロッパ経済思想史学会の場で国際学会報告を行った.その後,研究期間中に大英図書館で収集した未公開のジョーンズの直筆書簡を発見し,それを用いて論文作成に励んだ.その最終的な成果として,可能な限り早く海外ジャーナルに論文を投稿する予定である. 只腰は,平成2018年度に,マカロクとウェイトリに関し,彼らが経済学の概念装置を用いて経済学方法論を論じていた点を考察し,その成果として編者として関わった共著書1冊を刊行した他,論文1本を発表した.その後も引き続き,ウェイトリやマカロクの経済学の方法論を主題にした研究を進めており、学術誌等に論文を投稿する予定である. 安川は,インド経済学の父ラーナデーの経済思想を軸に、マルサス人口学説のインド知識人層の間でのリアクションを辿った.その成果として,2019年6月にマルサス学会第29回大会において学会発表を行った.さらに,このテーマを発展させ,ラーナデーが受けた経済学教育に関する部分を拡充し,19世紀半ばにおけるインドの高等教育機関における経済学教育の実態についてより詳しい検討を行った.その成果として,『マルサス学会年報』第29号(2020年3月31日発行)に論文を掲載した.
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