レジーム・スイッチングモデルは、構造変化・非線形性などの時系列の特徴をよく記述することができるため、経済学・ファイナンスの分野において非常に幅広く利用されている。レジーム・スイッチングモデルの実証研究における応用において、レジームの数は重要なパラメーターであり、レジームの数自体が経済学的に重要な意味を持つことも多い。しかしながら、経済学理論は、レジームの数を選択するためのガイダンスをほとんど提供しないため、実証研究者が利用可能な統計的手段は少なかった。そのため、レジームの数の統計的検定手順を確立した本研究の成果は学術的・社会的に重要な意味を持つ。
|