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2021 年度 実績報告書

遷移方程式を特定化しない状態空間モデルの推定について:株価変動を例にとって

研究課題

研究課題/領域番号 17K03657
研究機関大阪大学

研究代表者

谷崎 久志  大阪大学, 経済学研究科, 教授 (60248101)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワードSVモデル / 実現ボラティリティ / プライス・クラスタリング / ビットコイン
研究実績の概要

Ma and Tanizaki (2021) では,中国の株価を例にとって,株価変動の要因を分析した。特に,株価の収益率の分布を正規分布でなく,より裾野の広いt分布を用いて,SV(Stochastic Volatility)モデルを推定した。すなわち,t分布を用いて,非対称効果,曜日効果,休日効果が株価変動に影響を与えていることを確認した。さらに,SVモデルで推定した株価変動と実現ボラティリティとの比較を行った。その結果,予測については,正規分布のSVモデルがt分布のSVモデルより良い予測が得られた。
Ma and Tanizaki (2022) では,ビットコイン/円(BTC/JPY)のプライス・クラスタリングという現象の分析を,ティック・データを用いて,行った。まず,ビットコイン/円にプライス・クラスタリングは日中変化しているということを示した。特に,ビットコイン/円の最後の二桁が00となっている額でクラスターが起こっていることが分かった。しかし,時間帯によって,ビットコイン/円の額自体の大きさには違いがあることも示された。
以上のように,本年の研究では株価やビットコインの変動要因を様々な角度から分析を行った。
これらの研究の派生的な研究の一環として,溝渕・谷崎(2021)で『統計学』をミネルヴァ書房から出版し,また,渡辺・谷崎(2021)で大学生のキャッシュレス決済に関する計量分析を消費者庁・国際消費者政策研究センター,リサーチ・ディスカッション・ペーパーNo.1としてまとめた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Intraday patterns of price clustering in Bitcoin2022

    • 著者名/発表者名
      Ma Donglian、Tanizaki Hisashi
    • 雑誌名

      Financial Innovation

      巻: 8 ページ: 1~25

    • DOI

      10.1186/s40854-021-00307-4

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Fat-tailed stochastic volatility model and the stock market returns in China2021

    • 著者名/発表者名
      Ma Donglian、Tanizaki Hisashi
    • 雑誌名

      China Finance Review International

      巻: 11 ページ: 170~184

    • DOI

      10.1108/CFRI-03-2018-0028

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 大学生のキャッシュレス決済に関する計量分析2021

    • 著者名/発表者名
      渡辺千夏良,谷崎久志
    • 雑誌名

      消費者庁・国際消費者政策研究センター,リサーチ・ディスカッション・ペーパー(Research Discussion Paper)

      巻: No.1 ページ: 1~41

    • オープンアクセス
  • [図書] 統計学2021

    • 著者名/発表者名
      溝渕 健一、谷崎 久志
    • 総ページ数
      266
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      978-4-623-08796-9

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公開日: 2022-12-28  

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