研究課題/領域番号 |
17K03678
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済政策
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
ウー ハリー・シァオイン 一橋大学, 経済研究所, 非常勤研究員 (90571464)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | China’s state capitalism / Institution / Resource misallocation / Productivity |
研究成果の概要 |
本研究では、最先端の方法論を用いて中国経済には市場のゆがみが依然残っていることを示している。中国の成長率はWTO加盟後の年率10%以上から2012ー17年の6%未満に低下した。同時に、経済の効率性パフォーマンスの重要な指標である全要素生産性の成長も、年間約1.5%の上昇から1.1%の低下に転じた。 これは政府の介入による深刻な資源配分の非効率性が、より効率的な民間企業を締め出す一方、赤字プロジェクトへの過剰投資を行う国有企業または関連企業の利益を誇張していることを示唆する。このことが中国の製造コストを引き上げ、40年間の急成長後の経済を向上させることとの大きなジレンマに中国政府は陥っている。
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自由記述の分野 |
Economic growth and productivity measurement
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中国はWTOの加盟が承認された2001年を契機に世界の生産工場として台頭し、その後の中国の急成長と世界経済との統合は、20年間におよぶ国際的なサプライチェーンの前例のない再構築を通して、世界の製造業の分野を大幅に変えた。この変化は世界のほぼすべての主要経済、特に米国、日本をはじめとするアジア全体およびEUの経済に大きな影響を与えることとなった。したがって、中国の生産性パフォーマンスをモニタリングすることは世界の政治経済の今後の変化を予測および理解するために役立つ可能性がある。
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