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2022 年度 実績報告書

金融包摂と国際送金の連関性と貧困削減効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K03687
研究機関神戸大学

研究代表者

井上 武  神戸大学, 国際協力研究科, 准教授 (20450546)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード金融包摂 / デジタル金融包摂 / 国際送金 / 貧困削減
研究実績の概要

2022年度は本研究課題について、「デジタル金融包摂」という金融包摂の中でも新しい分野に注目し、デジタル金融包摂と国際送金の貧困削減に対する関係性について分析を行った。
金融包摂は、すべての人々が所得、資産、性別、居住地域に関わらず、フォーマルな金融仲介機関が提供する基本的な金融サービスにアクセスし、利用できるようになることと定義される。この金融包摂の進展度を計測するために、これまでは商業銀行の支店や現金自動預け払い機の数、銀行口座の数、そして預金・貸付額などのデータが用いられてきた。しかし、サブサハラアフリカを始めとする一部の途上国地域では、金融インフラの整備が進んでいないことから、人々はモバイルフォンを活用して基本的な金融サービスにアクセスし、これを利用する傾向にある。こうした新たな現象を踏まえ、デジタルデバイスを通じた金融包摂であるデジタル金融包摂に対して近年注目が高まっている。
デジタル金融包摂の進展度を計測する統計データは国際機関を中心に公表されているが、実証分析を行うために必要なサンプルは十分蓄積されていない。このため、本研究ではモバイルフォン保有割合をデジタル金融包摂の進展を示す代理変数として用い、モバイル金融包摂の進展と国際送金の増加がどのような関係性を持って途上国の貧困状況に対して影響を及ぼし得るのかについて実証分析を行った。
この研究成果は、2023年2月にタイ・バンコクで開催された国際学会にて報告した。コメントを受けて加筆修正した論文は、現在、学術誌に投稿している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] デジタル金融包摂と国際送金の貧困削減効果に関する研究2022

    • 著者名/発表者名
      井上武
    • 雑誌名

      国民経済雑誌

      巻: 226 ページ: 17-32

  • [学会発表] Mobile Penetration, International Remittances, and Poverty Reduction2023

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Inoue
    • 学会等名
      Society of Interdisciplinary Business Research
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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