研究実績の概要 |
自然科学のように、人工的な実験を行うことが困難な社会科学にとって、自然災害の影響を分析することは学術的な意義は高い。また、予測が難しい外生的なショックが与える効果を分析することで、社会システムの健全性の検証にも役立つことであるといえる。本研究では、証券を扱う証券市場のような直接金融に注目し、外生的なショックが金融市場に与える効果を分析することとなった。平成30年度に関しては、前年度と引き続き最新の研究動向の確認を進めることとなった。文献の調査と並行して、国内外の学会や会議などで行われている最新の議論に関しても、調査を進める必要がある。本研究を遂行するため、国際会議などに参加し、近年の研究の進展の確認も行った。 また、データに関する分析も進めることができた。具体的には、関連分野における課題をまとめる中で、市場の流動性に与える影響を分析することができた。データから得られた知見を論文としてまとめることができた。研究成果をResearch in International Business and Finance、International Review of Economics & Finance、ゆうちょ資産研究などといった学術誌に研究成果を公刊できた。論文に関しては、International Congress on Banking, Economics, Finance, and Business、Academy of International Business、International Corporate Governance Societyなどで報告する機会をえることができ、いくつかのコメントを得ることができた。次年度においては、文献調査と並行して、さらなる考察を進める予定である。
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