研究課題
本研究の目的は、整合性のあるマクロ・データベースを構築した上で、中国の株価とマクロ経済の関係について分析し、金融政策が株価に影響を及ぼす伝播経路を明らかにし、さらに、グローバル化時代における中国と外国との株式市場間の連動性を考察することである。世界金融危機が中国のマクロ経済に及ぼした影響も探り、株式市場の構造変化の可能性を検証する。今年度はいままで構築されたデータベースを利用し、引き続き実証分析を行った。具体的には、中国の株価変動について考察し、最近の株価変動の原因を明らかにし、株価変動に対する実体経済と金融政策の効果を分析した。分析結果に基づき、中国の株式市場に対する有効な金融政策を考察した。さらに、中国の株式市場と世界主要市場の連動性を考察し、金融危機が中国の株式市場、世界株価の連関に与える影響について分析した。さらに、研究成果を国際会議と国際学会でオンラインで報告した。具体的には、2020年10月にPusan National University と Hubei Normal University共催の2020 5th International Conference on China Studiesで「An analysis of China's Stock Market in the Global Era」、2021年3月に2021 Virtual International Conference of Western Economic Association Internationalで「A Comparative Analysis on China, Japan and the U.S. Stock Markets and Global Financial Crisis」についてそれぞれ発表し、参加者から有益なコメントをいただいた。
2: おおむね順調に進展している
いままで構築されたデータベース、入手した資料、調査の成果や先行研究などを利用し、予定通り実証研究を行うことができた。また、国際学会、国際会議にオンラインで参加し、研究成果を発表することができた。
新型コロナの影響により、海外出張が1年以上できなかったため、今後可能であれば、中国に現地調査に赴き、分析結果のフィードバックをする。もしできない場合は、オンライン、メールなどにより、研究結果について国内外の研究者・専門家・実務家から意見やコメントを頂く予定である。
新型コロナウィルスの感染拡大により、国際会議と国際学会への参加と報告はオンラインとなった。今後、中国で現地調査を行い、分析結果のフィードバックをする予定である。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
Advances in Economics and Business
巻: Vol.8, No.6 ページ: 321, 332
10.13189/aeb.2020.080602