研究課題/領域番号 |
17K03738
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
浦上 拓也 近畿大学, 経営学部, 教授 (10351561)
|
研究分担者 |
中山 徳良 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (90278854)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 水道事業 / 広域化 / 効率性 |
研究実績の概要 |
平成29年度は主に海外研究者を招へいし、国際共同研究をベースとした日本の水道・下水道事業の調査、および研究論文の執筆を行った。まず、平成29年9月19日から30日に英国ラフバラー大学デービッド・サール教授を招へいし、厚生労働省、日本下水道協会・国土交通省、新日本有限監査法人においてインタビュー調査を行った。さらに、平成30年1月13日から21日に同じく英国ラフバラー大学デービッド・サール教授およびスペインのナバラ国立大学パブロ・アロセナ教授を招へいし、20日には神戸大学大学院経営学研究科において国際水道ワークショップを開催した。両教授の滞在中には共著論文1編を完成させ、現在海外の学術誌に投稿中である。 このほか、水道事業の広域的統合に関する実証分析について、研究成果の取りまとめを行った。この研究成果は平成30年6月9日に公益事業学会全国大会(一橋大学)において報告する予定である。 さらに、研究分担者の名古屋市立大学中山徳良教授と平成30年2月22日に近畿大学経営学部において共同研究の打ち合わせを行い、平成30年度中に共著論文を執筆し平成31年6月に英国ロンドンで開催されるEWEPAにおいて研究発表することを確認した。 平成30年3月24日から1週間においてオーストラリアのブリスベンにあるクイーンズランド大学のアントニオ・ペラシェ博士を訪問し、水道事業における最適な産業構造に関する分析について意見交換を行った。ペラシェ博士とサール教授とともに共同研究を進め、ターゲットとして平成31年の英国ロンドンで開催されるEWEPAにて報告することについて同意を得ることができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
海外の研究協力者を2名招聘し、日本国内において厚生労働省、国土交通省の担当者と意見交換を行い、今後の研究プロジェクトについて最大限の協力を得ることの確約を得ることができた。また、国際水道ワークショップを開催し、国内の政策担当者、学識者、実務家、企業関係者等と意見交換を行い、研究プロジェクトの方向性について確認をすることができた。 さらには、海外研究協力者および研究分担者とそれぞれ共著論文の執筆について方向性とスケジュールの確認ができたことは確実な成果発表に向けて大きな前進となった。
|
今後の研究の推進方策 |
平成30年度においては、まず5月23日に英国ラフバラー大学において英国の水道・下水道事業の規制当局であるOFWAT、事業会社であるアングリアンウォーター、セブントレントウォーター、さらには英国の水道研究者とともにワークショップにおいてディスカッションを行う計画である。6月には公益事業学会全国大会において水道事業の広域化に関する実証分析の研究発表を行うことが決まっている。その後、8月には英国ラフバラー大学において共同研究の実証分析に関する共同作業を行い、9月には再度デービッド・サール教授を招へいし実証分析に取り組む計画である。同時に、研究分担者である中山教授とともに共著論文の執筆にとりかかる計画である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
おおむね計画通りに支出しているが、英文校正費予算を10万円と設定したところ、実際は7万5千円と差額が発生した。また、消耗品としてセキュリティー機能付きのSSDを購入する予定であるが、現時点において共同研究者とのデータの共有の必要性がなく、次年度に購入することにしたところである。したがって、次年度使用額として発生した金額は平成30年度において英文校正費および消耗品費として執行する計画である。
|