研究課題
基盤研究(C)
各国政府によって協調的または非協調的に選択される多様な政策を分析するための財政競争理論の枠組みを構築した。その上で、部分的な税制協調の実現可能性が国際的な財政移転制度の種類と各国の資本賦存量に依存することを解明した。さらに、資本供給が財政競争に晒される各国政府の政策目標の選択や政策決定の時期に与える影響を明らかにした。
公共経済学
標準的な租税競争モデルについて政府が用いる多様な政策の可能性や政策協調の持続可能性を考慮した拡張を行い、理論の守備範囲を広げた点が学術的意義として挙げられる。また、得られた政策含意が、日本を取り巻く経済連携協定における加盟国と非加盟国のあり方等を議論するための基礎的な材料を提供するという点で社会的意義が認められる。