研究課題/領域番号 |
17K03766
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
石田 三成 琉球大学, 法文学部, 准教授 (40571477)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 地方債 / 市場公募債 / 信用リスク / 伝播 / コンテイジョン / 外部性 |
研究実績の概要 |
我が国における市場公募債の金利の決定要因を探った既存研究の多くは、マーケットが「暗黙の政府保証」をどのように評価しているかを明らかにすることに主眼が置かれており、市場は「暗黙の政府保証」を全面的に支持しているわけではないと結論付けている。 本研究では、既存研究が指摘したような市場の認識を与件として、次のステージである「自治体はマーケットとどのように向き合えばよいのか?」を検討する。具体的には、本研究では次のふたつを定量的な分析を通じて解明することを目的としている。 (1) 依頼格付けを取得することの費用対効果(ミクロの効果) (2) 地方債市場において信用リスクの伝播は観察されるのか?観察されるならば、格付けは信用リスクの伝播を軽減できるのか?(マクロの効果) 平成29年度は、データ収集を終えて、データベースの構築に着手する予定であった。しかし、後述するように、データ収集に時間を要したたため、若干の遅れが見られる。その一方で、先行研究のサーベイを通じて、当初予定していた検証方法を精査する機会を得ることができたので、平成30年度以降に予定されている実証分析の段階でその知見を活かしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、平成29年度半ばまでに市場公募債の金利データおよび格付けデータの収集を終えて、データベースの構築に着手する予定だった。しかし、データ収集の段階で不備が発覚したことから、データ収集に時間を要してしまった。
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今後の研究の推進方策 |
現在、データ収集を終えて、データベース構築の途上にあるが、その作業を速やかに行うことにより、早期に実証分析に着手したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、平成29年度の直接経費は150万円を想定していたが、予想よりも支出が多く見込まれたので、50万円分を前倒しすることとした。しかし、最終的にはほぼ当初の予定通りの支出額(150万円)の範囲に収まっていることから、使用計画についてはおおむね順調であると考えている。
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