この研究は、学術的に3つの大きな意味を持つ。第一に、1960年代の形成期から今日に至るまで、世界の医療技術産業のダイナミクスを調査した初めてのプロジェクトである。第二に、産業研究の分野への重要な貢献である。本書は、主に1970年代から1980年代にかけて、製品の多様化とM&Aという二重のプロセスを通じて、新しい産業(メドテック産業)がどのような状況で出現し、形成されたかを明らかにした。第三に、多国籍医企業のグローバルなプレゼンスが、世界的な医療の標準化に影響を与えることを示した。このような観点からの企業のインパクトは、医療経済学者やグローバルヘルス研究者からは軽視されがちである。
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