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2023 年度 研究成果報告書

一次資料に基づく世襲財産制の実証研究ープロイセン・ザクセン・南ドイツの比較地域史

研究課題

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研究課題/領域番号 17K03842
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 経済史
研究機関広島大学

研究代表者

加藤 房雄  広島大学, 人間社会科学研究科(社), 名誉教授 (90104869)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2024-03-31
キーワード世襲財産制 / フィデイコミス / 信託遺贈 / ヨーロッパ社会経済史 / 法制史 / 農村史 / 貴族史 / 帝国主義
研究成果の概要

2017年に始まった本研究は、2019年度まで、当初の計画どおり順調に進んだ。2020年度以降は、日本国内における図書館調査と研究成果の整理に集中し、一橋大学「ギールケ文庫」での資料収集は、本研究以後の次の研究に進むための成果を伴うとともに、広島大学出版会による出版助成を得て、一書の取りまとめを果たし、2023年刊『ドイツ大土地所有史論』の終章では、本研究を中軸として行われた十年間有余の研究全体の「総括と展望」を行った。『歴史と経済』第262号は、すでに、同書を、「ヨーロッパ社会経済史研究にとって」さらに「法制史研究にとっても、貴重な学術的成果であることは、論を待たない」と評価している。

自由記述の分野

ドイツ経済史

研究成果の学術的意義や社会的意義

伝統社会の解体と資本主義の形成を、世界的過程として捉え、歴史的に跡づけることは、ヨーロッパ経済史研究の大テーマの一つである。旧体制を担った君主や貴族は新しい環境にどのように対応し、現代資本主義にいかなる痕跡を残しているか。本研究は、この複雑な歴史過程とその連続面を、ドイツの世襲財産制(フィデイコミス)に即して明らかにした。大土地所有の再生産に結びつく世襲財産制は、古典的帝国主義期の資本主義の急速な発展と併存した。それは、単なる封建遺制ではなかった。資本主義の最新の段階において存続した世襲財産は、21世紀の現在もなお、一定の役割を果たしている。以上の解明が、本研究の学術的かつ社会的意義である。

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公開日: 2025-01-30  

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