研究課題/領域番号 |
17K03861
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
杉本 一郎 創価大学, 国際教養学部, 教授 (50546364)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 英領期シンガポール / 英領期ブルネイ / 英領期ビルマ / 長期経済統計推計 / GDP / 生活水準分析 / 実質所得 |
研究実績の概要 |
本研究の全体構想は東南アジア地域の英領植民地であったマラヤ(現シンガポール、現西マレーシア)、北ボルネオ、ブルネイ、ビルマにおける長期経済統計の推計・整備をおこない、その推計結果を基に東南アジア域内、域外の経済発展の比較分析を行うことにある。本年度は英領期シンガポールの生活水準分析と、1870-1900期におけるGDP推計を中心に取り組んだ。 データベースの構築のため、シンガポール出身のリサーチ・アシスタントを採用し、関連資料のPCへの入力作業を週8時間程度のペースで協力しておこなった。これにより英領期シンガポールの研究対象時期の資料の8割程度の整備が完了した。 推計手法についてシンガポール金融庁のChoy K.M課長、マラヤ大学のTan E.C教授、グナセガラ氏、ハルバンシン氏と研究の進捗状況と今後の研究の進め方について助言をいただいた。 研究成果としては9月2-4日の期間、香港大学で開催されたAsian Historical Economic Conference (AHEC) 2018 において、Living Standard When Include Opium in the Subsistence Basket of Consumption in the Colony of Singaporeと題する研究報告を行い、また1月5日には大阪大学で開催された4th AAWH Congress,2019にてThe Construction of Historical GDP Estimates of Singapore, 1870-1900 at Current and Constant Prices: Progress and Perspectiveと題する研究報告をおこなった。 学生の卒業論文指導を通じて、英領期シンガポールにおけるTFP推計に関して研究をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
英領期シンガポールの研究にやや時間が割かれており、他の地域の資料収集、推計作業がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
3年目となる本年はイギリスの公文書資料館、国会図書館を中心に新規資料の入手に着手し、同時に実質所得、生活水準について作成したものをペーパーならびに、データベースに掲載される形にしていく。また関連分野のプレゼンテーションを本年度は2つSingapore Economic Review ConferenceとISI World Statistics Congress 2019いう国際会議で報告していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
大学業務や、海外への学生の研修引率のため、当初予定していたイギリスへの研究出張を行うことができなかったため。
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