研究課題/領域番号 |
17K03900
|
研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
風間 信隆 明治大学, 商学部, 専任教授 (60130803)
|
研究分担者 |
H・R Bungsche 関西学院大学, 国際学部, 教授 (10434903)
清水 一之 明治大学, 経営学部, 専任教授 (80515081)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 多元的企業統治 / 共同決定 / 監査役会 / 労使関係 / 経営協議会 / 機関投資家 / 自動車産業 / ドイツ的経営 |
研究実績の概要 |
新型コロナ・ウィルスのパンデミックやロシアによるウクライナ軍事侵攻により1990年代以降の市場経済化・グローバル化は歴史的転換点を迎えているといっても過言ではない。この危機の中で顕在化してきた社会の分断を克服するうえでこれまでの資本主義のあり様自体を見直す動きが顕在化している。本研究課題は、こうした資本主義の再構築を目指す取り組みとしてこれまでの株主一元的な企業統治モデルの企業実践【「株主重視経営」(Shareholder Management)】の限界を認識したうえで、より広く消費者、労働者、地域社会、債権者といった企業の多様な利害関係者との価値共創を目指して持続可能な成長を目指す「利害関係者志向経営」(Managing for Stakeholders)を戦後の西ドイツの「社会的市場経済(Soziale Marktwirtschaft)」における「多元的企業統治」モデルの構想と実践に求め、それが現代のドイツでどのように展開されているのかを理論的・実態的に捉えることを目指してきた。 本年度も前年度と同様に、コロナ禍の脅威の中で予定していた海外調査を行うことができなかったために、文献研究やインターネットの活用による資料収集に依拠せざるをえなかった。 当該年度において、研究代表者である風間信隆は、学会報告等で「資本主義の再構築と利害多元的企業統治モデルの現代的意義」を中心として研究成果を公表してきた。また研究分担者である清水一之は,ドイツにおける第4次産業革命(Indusstrie 4.0)を通じた多様な価値交換を高い信頼性で可能とするBlockchain技術の適応可能性について調査し、その成果を学会等で公表してきた。また研究分担者であるホルガー・ブングシェはGERPISAの国際会議や様々なワークショップでコロナパンデミックと自動車メーカーの対応について研究成果を発表してきた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍のパンデミックにより、当初予定していたドイツでのヒアリング調査並びに企業訪問調査を実施不能となったことによる。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度は予算上の制約もあり、海外調査は本研究課題では行えないと考えられるが、研究チームの中で他の予算を獲得したものが事前のチーム内での関心共有を通じて資料収集を依頼したうえでドイツに実地調査を行い、これを研究チーム内で共有する可能性も追求される。
|
次年度使用額が生じた理由 |
すでに記述しているようにコロナパンデミックの影響により対面での調査・資料収集ができず、そのため当初予定していた予算執行ができなかった。
|