研究課題/領域番号 |
17K03909
|
研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
古賀 広志 関西大学, 総合情報学部, 教授 (20258312)
|
研究分担者 |
柳原 佐智子 富山大学, 経済学部, 教授 (40262505)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | ソーシャルメディア / 社会物質性 / 実践のマングル |
研究実績の概要 |
初年度では、ソーシャルネットワーキングサービスを提供するプラットフォームを利用したマーケティングアプローチについての現状を把握するとともに、情報システム研究で注目されている批判的実在論に立脚した社会物質性の視座からソーシャルメディア活用の事例研究を行うための準備作業として文献研究を中心に行ってきた。 その成果として、(1)社会物質性の視座については、情報システム学会誌と日本経営システム学会誌にそれぞれ解説論文と査読付研究ノートが掲載された。(2)ソーシャルメディア活用については、オンラインジャーナルに論文が掲載された。(3)さらに、ソーシャルメディアを活用した地域ブランディングについて地域デザイン学会誌に査読付研究ノートが掲載された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
企業によるソーシャルメディア活用事例について、(1)顧客との情報のやり取りについてはETHICOMPにて、(2)企業側の情報発信についてはMISNCという2つの国際会議において報告を行った。前者はオンラインジャーナルに掲載されるなど一定の成果を得た。 また、分析視角としての社会物質性の考え方については、情報システム学会と経営システム学会の二つの学会誌に解説論文と査読付研究ノートとして掲載された。 マーケティングの視点からは、地域ブランディングという切り口であるが地域デザイン学会誌に査読付研究ノートが掲載された。 そのほかに、国際会議での報告2件(APSN Conference、11th Annual International Conference on Global Studies)にて、社会物質性の視座の応用について口頭発表を行った。初年度の目標として、文献研究を基礎とする研究基盤の整備という点からは着実に成果を上げることができたと考えている。
|
今後の研究の推進方策 |
2018年度は、プラットフォームが提供するSNSのマーケティング活用の参照モデルを提唱する「On Taxonomy of Social Media Marketing Approach」と題する報告をソーシャルメディアに関する学際的研究会議であるMISNCにて報告するとともに、社会物質性の視座の意義について、情報倫理の歴史ある国際会議ETHICOMPにて「Does the concept of privacy mist by discourse over CCTV?」と題する報告を行う予定である。これらに加えて、事例研究を進めていく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
航空券代金を当初の試算額よりも節約できたため、繰越金が生じてしまいました。当該金額は平成30年度の予算と合わせて旅費として活用する。
|