研究課題/領域番号 |
17K03917
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金 熙珍 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (40634530)
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研究分担者 |
板垣 博 武蔵大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (20125884)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 多国籍企業と言語 |
研究実績の概要 |
2019年度には本科研をベースとして申請した「国際共同研究加速基金」を活用し、イギリスのロンドンで1年間の在外研究を行った。そのため、本来本科研で計画していたアジア地域での現地調査の実施はできなかったものの、今までの研究成果を多くの学会やワークショップで発表しながら、世界各地の同分野の研究者と意見交換を行うと共に研究の方向性について貴重な助言を得ることができた。 それにより、トップレベルの国際ジャーナルに向けた論文の執筆が大分進んだことが今年度の最も大きな実績と言える。イギリス各地で開催される方法論ワークショップやジャーナル向け論文執筆のワークショップにも積極的に参加しながら必要なスキルを身に着けられた。また、学会で交流した同分野の研究者と共同執筆で進めている論文も2件ある。日本の経営学が抱える大きな課題として、日本で行った研究の海外発信が進んでないことが挙げられる。そこで最もボトルネックになっているのが、日本と海外の学術ジャーナルが求める執筆スタイルとレベルの差である。海外における論文発表、共同論文執筆、ワークショップ参加を通じたスキルの獲得などを通じて、このようなギャップを埋めて行こうとした1年間の研究活動であった。 また、論文執筆活動により、今後の研究・調査課題がより明確になったことも重要な収穫である。本研究テーマを巡って実際の学会で行われている議論をより詳しく理解し、今後の課題を実感することができたため、今後の研究により拍車がかかると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度計画していた現地調査は来年度以降に延期することとなったが、最終的な成果として計画していた論文作成は予想より早く仕上げられる見込みである。そのため、総合的にはおおむね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の前半には論文を仕上げ国際ジャーナルへの投稿を始める予定である。それとともに、現在のコロナウィルスによる国際的な移動制限が解除されたら、去年度できなかった現地調査を中国やタイなどで実施したい。その内容を反映しつつ、もっとも高いクォリティーの研究論文の作成に取り組み、トップジャーナルへの掲載を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度には国際共同研究加速基金を活用しイギリスに滞在していたため、本来計画していたアジア地域での現地調査を行うことができなかった。なぜなら、移動距離やコストを考慮した場合、イギリス滞在中にはイギリスやヨーロッパ近隣国を中心に研究活動を進めた方が効率的であると考えたからである。
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