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2019 年度 実施状況報告書

新興技術を基盤とする次世代型イノベーションシステムにおける価値創造の国際比較分析

研究課題

研究課題/領域番号 17K03922
研究機関東京工業大学

研究代表者

宮崎 久美子  東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (20281719)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード新興技術 / AI / イノベーションシステム / ビッグデータ / コンバージェンス / オープンイノベーション / 技術競争力
研究実績の概要

官民連携事業(Public-Private Partnerships:PPP、Private Finance Initiative:PFI)を通じた公共サービスを政府がどのように戦略的に調達しているかに焦点を当て、異なるアクターを対象にインタビュー等により調査を行った。内部および外部リソースの活用による政府の能力開発はプロジェクト内の過去のプロジェクトによって得た暗黙知を蓄積することにより、民間企業がより良いサービスを提供するための場を創出しているk事が明らかになり研究成果をASIALICSで発表した。
情報通信系エンジニアリング企業(A社)におけるオープン・イノベーション(OI)の有効性の実証研究しOIの課題を明確にした。A社の異なる事業部門の部長職以上を対象としたアンケート調査による定量的分析を行いさらに事例調査、インタビューによる定性分析を行った。OIの活動度が研究開発の成果における製品の革新性に対して有意にネガティブな結果となった。またOIは研究開発の成果に有効であると認識していることを確認できた。研究成果はR&D Management国際会議とASIALICSで発表した。
BBCとNHKにおけるビッグデータ関連の競争力蓄積について、ビッグデータナレッジベースとこれらの機関のナレッジベースのコンバージェンスをもとに前年度に開発した手法を使い、データ分析を行った。その結果BBCにおいては第3者へのレコメンドや画像認識について、NHKにおいては過去の番組検索、ARなどに関するビッグデータの活用が見られることが明らかになった。研究成果はITS国際会議で発表した。AIの第3次ブームと第2次ブームおける知識コンバージェンスの過程,応用技術の進化について実証研究を行い成果は学術ジャーナルに掲載された。中国で行われたCFFTAで新興技術のコンバージェンスについて基調講演をした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究代表者宮崎は2019年11月中旬に転倒事故により、右手を骨折したため研究の進捗に支障が出た。また2月、3月ごろにイギリスを訪問予定だったがコロナ感染の拡大により出張することを断念した。

今後の研究の推進方策

AIがいかに高齢者の独立した生活をサポートできるのかAIのソリューション開発や価値創造に関する発展研究を行う。またAIソリューション開発に伴うMOTの課題を抽出し、中国におけるケーススタディーを行う。 情報通信系エンジニアリング企業のオープンイノベーションについて、昨年度の研究成果をもとに発展研究を行い、ジャーナル論文に投稿する。建設会社が技術的能力、プロジェクト能力、およびコラボレーション能力という3つの組織能力により構成されているサービスとオープンイノベーションに向けた能力開発のモデルを提案する。日欧の航空会社におけるビッグデータプラットフォームに基づいたサービスイノベーションの分析を行う。これまでの研究成果をもとに日アジア欧州におけるビッグデータやAIなどを活用したイノベーションシステム形成パスについて技術経営的、政策的、制度的制約との関連を分析、最適イノベーションパスについて提言を行う。

次年度使用額が生じた理由

研究代表者宮崎は2019年11月に転倒事故により、右手を骨折したため研究を2,3カ月間遂行することが困難であった。またコロナ感染症拡大により、春に予定していたイギリスでのヒアリング調査を行うことが出来なかったので未使用額が生じた。
来年度はコロナウイルスによる感染が収束した上で、欧州に出張し、技術経営の学者と面会し本研究の成果について報告する。またアジアの研究協力者を招き、ワークショップを開き、研究成果を発表し、研究イノベーション学会や日本MOT学会の会員にも参加を促す。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Evolutionary Path of Development of Artificial Intelligent (AI) and Patterns of Knowledge Convergence over the Second and Third AI Booms2019

    • 著者名/発表者名
      Kumiko Miyazaki, Santiago Ruiz Navas, Ryusuke Sato
    • 雑誌名

      STIPM

      巻: 4,2 ページ: 125, 142

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.14203/STIPM.2019.172

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Accumulation of Knowledge by Strategic Public Procurement through Public-Private Partnerships for Service Innovation in Japan2019

    • 著者名/発表者名
      Taeko Suehiro, Kumiko Miyazaki
    • 雑誌名

      STIPM

      巻: 4, 2 ページ: 101, 112

    • DOI

      ISSN 2502-5996 (online)

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Empirical Analyses of Public Broadcasters’ Emerging Big-data related Technological Competences: The Case of NHK and BBC2019

    • 著者名/発表者名
      K. Miyazaki, S. Ruiz-Navas
    • 学会等名
      ITS (International Telecommunications Society), Bangkok
    • 国際学会
  • [学会発表] Empirical analyses on the effectiveness of open innovation2019

    • 著者名/発表者名
      Kumiko Miyazaki, Y. Nakamura
    • 学会等名
      R&D Management, Paris
    • 国際学会
  • [学会発表] Innovation Systems Embracing Emerging Technologies, Convergence of AI and Big Data2019

    • 著者名/発表者名
      Kumiko Miyazaki
    • 学会等名
      CFFTA, Beijing, China
    • 招待講演
  • [学会発表] An Empirical Study on Open Innovation ~ the Case of an Information Communications Engineering Firm in Japan2019

    • 著者名/発表者名
      Y. Nakamura, K. Miyazaki
    • 学会等名
      ASIALICS, Seoul
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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