研究課題/領域番号 |
17K03932
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研究機関 | 東京都立産業技術大学院大学 |
研究代表者 |
板倉 宏昭 東京都立産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 教授 (80335835)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 地域価値連鎖(地域バリューチェーン) / サイト・スペシフィック・ストーリーテリング) / 地域コミットメント / 内部力と外部力の新結合 / 外部力(ヨソモノ) / 内部力(ジモティー) / 分業と合業 / 地域の重層的リーガロイヤル |
研究実績の概要 |
地域ビジネスを構造的に理解するためによる分析を進めている。地域ビジネスの基盤となる「『地域ならではの物語』を売ること」を「サイト・スペシフィック・ストーリーテリング(Site Specific Storytelling:SSS)」(地域ならではの物語」と定義し、その構造を明らかにする。構造として、地域価値連鎖(地域バリューチェーン)によるフレームワークを提案して、分析を進めている。 四国の事例に加えて八丈島などの島しょ部や檜原村の多摩地区、東京都区部のほか全国の事例の分析を加えて進めている。 コロナ感染症の影響から現地出張が大きく制約されている。そこで、現地調査をしなくてもできる文献や各種統計による分析で補ってきた。 2021年に勁草書房から『地域バリューチェーンー持続可能な地域を創るー』を出版した。全国23の地域ビジネスを地域バリューチェーンを通じて分析を行ったものをとりまとめたものである。地域活性化の成功要因は何か。「地域バリューチェーン」は、地域コミットメント(人々と地域の関係性)を基盤とし、地域の重層的リーダーシップをエンジンと捉え、内部力と外部力を新結合させる機能と考える。その上で地域資源、街づくり、商店会の提供サービスを分業といった捉え方ではなく、合業として外部力を取り込んで地域活性化に結び付けていく。 各ケースがどのように地域バリューチェーンを構築しているかを整理して,今後の地方創成の調査研究や企業等の地域ビジネス戦略や行政の政策立案に役立つことを目的としている。本書は,理論編とケース編で構成されており,理論編では,地域バリューチェーンの解説と地域ビジネスにおいてふまえるべき事項を紹介している.ケース編では,地域ごとに,地域ビジネスの事例の概要を地域バリューチェーンの枠組みを通じて紹介している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
理由 新型コロナ感染症の影響で、出張が許可されておらず、地域ビジネスのフィールド調査ができていない。 新型コロナ感染症の影響で、一部の研究発表や行事が中止となっているため、フィールド調査に制約がある状況である。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナ感染症の影響で、出張が許可されておらず、地域ビジネスのフィールド調査が制限されている。また、コロナ感染症の影響で、一部の研究発表や行事等が中止となっている。現地調査をしなくてもできる文献や各種統計による分析で補う。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染症の影響で、出張等が認められておらず、フィールドスタディが制限されたため。
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