研究課題/領域番号 |
17K03945
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
鳥取部 真己 北九州市立大学, 大学院マネジメント研究科, 教授 (80454396)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 人的資源管理 / 仕事経験 / 創造性 / 人材育成 |
研究実績の概要 |
令和2年度は、新型コロナ感染症の感染拡大による緊急事態宣言の発出などに伴う講義の遠隔化に伴い、自己の講義の遠隔講義対応に加えて、所属組織での遠隔講義化対応にまつわる多様な業務(教務面の遠隔対応検討や教育機材の遠隔化対応、一部対面講義化の検討・対応、非常勤教員への遠隔講義支援、学生への支援)などに、年間をとおして忙殺されることになった。年度後期においても、対面講義重視の方針のもとに教室や講義の3密回避による対面講義化の工夫を行うことに加えて、対面講義と遠隔講義を併用することで対面収容人数の限界を超える仕組みの確立などに追われたうえ、年度末には感染の再拡大によりふたたび遠隔講義化に時間を取られるなど、新型コロナ感染症の波に飲み込まれた状態に陥った。さらには、かかる輻輳した状況のなかで病に倒れる同僚教員が出たことで、当該教員の担当講義の代講を、私を含む領域の近い教員で行うなど、稼働時間のほとんどを教育と学校事務に忙殺された1年となった。 かかる状況のなかで、調査・研究の進展を進めようとしても思うに任せない状態があったことも述べたい。まず、研究推進の主たる討議先である首都圏への移動が、新型コロナ禍のなかでままならない状態となったうえ、協力先の研究者も新型コロナ禍のなかでの遠隔講義対応に忙殺されている状態であったため、調査・研究の議論ができない状態にあった。そして調査対象と考えていた企業へのアプローチも、企業側の対面接触への忌避感が強く、打診すらままならない状態にあった。 結果として、令和2年度については、研究活動自体が極めて限定されてしまい、研究業績を得ることもできない状態に陥ってしまった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
所属組織内での新型コロナ対応の中心メンバーの一人として、遠隔講義化や3密回避による対面講義化の検討・実施に追われつづけたことで、個人で進める研究活動の時間の捻出ができなくなったうえ、外部からのドライバーとしての勉強会・研究会の企画・実施もままならず、企業側の対応も非常に厳しいものがあり、研究活動が完全に停滞してしまったため、このように判断した。
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今後の研究の推進方策 |
現状も、引き続き新型コロナウィルス感染症の再拡大への対応とその後への準備に追われているが、昨年度に比べれば、所属組織における遠隔講義対応や3密回避対応の機材・教室環境が整ってきており、研究時間の捻出が少しずつ可能になると考えられる。依然として移動しての勉強会・研究会の開催は困難な状況であるが、私個人の遠隔講義環境も令和2年度に整えることができたうえ、協力関係にある教員の遠隔環境も同様に整っている状況にあることから、これらの遠隔環境を用いつつ、研究を推進する状況を作りたい。 また、企業への調査は、今後半年以上も厳しい状況が続くことが想定される。そこで、一昨年度まで進めた理論研究から、直接的にWEB調査などに展開することで、キャリアの多様性と能力形成との関係を一部でも明らかにすることを検討したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和2年度に予定していた、勉強会・研究ミーティング・調査活動のほとんどが、新型コロナウィルス感染症の感染拡大にともなう遠隔化講義対応に伴う業務の輻輳や、移動の自粛などにより中止になってしまったことが大きな要因である。 これまでは在首都圏企業への調査や首都圏の大学に在籍する研究者との協力関係を中心に研究実施を構想していたが、年内は移動自粛は続くものと考えたうえで、一昨年度までに得た研究成果をもとに、WEB調査や遠隔環境を活用した研究活動などに費用を充当し、研究成果につなげていきたい。
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