本研究では中小企業のオープン・イノベーション(Open Innovation)に着目している。これまでの研究代表者の研究では、大企業とは異なった中小企業特有のオープン・イノベーションのメカニズムが明らかになっている。しかし、オープン・イノベーションが次の発展段階へと移行する際に発生している「大企業へのアウトバウンド型により事業規模を急拡大させている中小企業」と「大企業側からの中小企業へのオープン・イノベーションアプローチ」との関係性が未だ明らかにされていないことから、この関係性のメカニズムを解明するのが本研究の目的である。 令和3年度は、「大企業と中小企業とのオープン・イノベーションの関係性メカニズムの類型化」の再現可能性・普遍化について検証を行うため、事例企業への訪問ヒアリング調査を行った。 また、最終年度に当たり、これまでの研究成果の一部を単著としてまとめ、令和4年3月に『衰退産業の勝算』(幻冬舎)を刊行した。
|