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医療マーケティングシステムの構築をまとめるため、患者満足度向上のあり方、在宅医療サービスの課題、医師・薬剤師の働き方改革、多職種連携を進める組織構築を中心に理論的精緻化を試みた。多職種連携は職業の背景が異なる、医療、介護、福祉、行政職の連携が求められる。医療従事者の働き方改革は、多職種連携を考慮して進めなければならない。医療サービスは変革を続けており、国民医療費抑制、高齢社会のまちづくりまで見据えて検討すべきである。地域住民が医療に求めているコトを把握し、価値共創の概念を応用した情報共創を進めていく必要がある。
本年度はこうした問題意識を背景として、持続可能な医療、介護の仕組みをマーケティング思考で考察した。従前から進めている医薬品流通業者の活用を軸として、医薬品卸の医療従事者の働き方改革サポート、薬剤師、医師を補助する資格を有した職員の活用、患者目線からの情報共創の進め方、在宅医療を包括する患者満足度の向上を重要視して研究を進めた。
医薬品流通業者のビジネスモデルの活用は、興味深い方策である。医療機関と医薬品卸、ドラッグストアがウィンーウィンの関係になるモデルを設定すれば、地域医療の質的向上、医療を重要視したまちづくりの設計につながる。地域包括ケアシステムは地域により設計が異なる。先行している地域のモデルをいかに上手く応用するかが、質の高い医療サービスの実現、医療マーケティングの実践になると考えられる。
以上の事柄は、論文2編に丁寧に記述している。
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