クチコミは非公式での私的な会話であるため、企業が制御することは困難である。しかし、顧客が有する情報発信力や顧客間ネットワークを前提とし、それらが企業の収益にもたらす影響の大きさを考えるとき、ネガティブなクチコミのマネジメントは企業にとって大きな課題である。 ネガティブなクチコミの対応策を検討する際、結果として現れるクチコミに焦点をあてるだけでなく、それに至るプロセスを理解する必要がある。本研究が認知的評価理論を用いて考察し示したネガティブなクチコミ発信プロセス検討の枠組みや次元は、今後の研究課題を提示し、サービスの失敗に伴う顧客のクチコミを企業が管理する際の手がかりを提供すると考えている。
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