研究課題/領域番号 |
17K04016
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研究機関 | 山梨学院大学 |
研究代表者 |
張 華 山梨学院大学, 経営学部, 教授 (10580756)
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研究分担者 |
侯 聡聡 九州産業大学, 商学部, 准教授 (00613465)
渡邉 孝一郎 九州産業大学, 商学部, 准教授 (60616671)
松田 温郎 山口大学, 経済学部, 准教授 (60632693)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 商人 / 人的ネットワーク / 家族従業 / 小売業 |
研究実績の概要 |
最終年度である2020年度において、各研究者は、今まで行ってきた調査研究の分析を行い、次のような研究成果にまとめることができた。 まず、中国商人の研究については、研究代表者の張はイタリアに進出した温州商人の人的ネットワークの変容とその影響について研究を行い、その成果を紀要論文である張(2021)にまとめることができた。研究の意義としては、イタリアに進出した温州商人は、30年の年月が経ち、彼らが頼りにしてきた人的ネットワークが、家族や友人、取引先の関係の変化と共に、その中身が徐々に変化し、その結果、新しい産業への進出を行ったり、中国本土への回帰を行ったりして、温州商人の市場活動にも大きな影響をもたらしたことを明らかにした。 日本の商人の研究については、研究分担者の松田は、日本の零細小売商の相対的生産性と市場成長率について、研究を行い、第75回実践経営学会関西支部会(オンライン)で口頭発表した。研究意義としては、日本の零細小売商の生産性とその市場成長率の変遷を丁寧に追いかけ、経済成長すれば、零細小売商が自然と消滅するのではなく、一部の零細小売商の存続可能性について問題提起を行ったことにある。 また、研究分担者の渡邉は、日本の中小小売業における小売技能概念について研究を行い、その成果を日本商業学会九州部会(オンライン)で口頭発表を行った。研究意義としては、日本の中小小売業者の存続は、その特有の小売技能によって支えられているということを明らかにすることができた。
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