研究実績の概要 |
本年度は研究開始年度であったため,次年度以降の研究の基礎となる研究活動を行った。具体的には,本年度の研究活動の実績は次の3種類に分類することができる。第1に,本研究にかかわる文献調査の継続的な実施である。具体的には,タクシー市場に関する研究動向および制度について包括的にサーベイしている複数の先行研究(Bekken, J.(2007),“Experiences with (de-)regulation in the European taxi industry,” Report of the One Hundred and Thirty Third Round Table on Transport Economics on the following topic: (de)regulation of the taxi industry, OECD, pp.31-58)の整理を行い,次年度以降の実証研究で検証すべき変数を把握した。第2に,以下のデータの収集を継続的に行い,周辺データとの接続を行うことで,次年度以降の実証研究に耐えうるパネルデータの構築を試みた。 ●『ハイヤー・タクシー年鑑』(ハイタク問題研究会編、直近の運輸局別・都道府県別タクシー輸送実績及び営業成績集計表、年次データ) ●『自動車運送事業経営指標』(国土交通省自動車交通局編、直近の都市区分ごとの財務諸表、年次データ) そして,第3に,地域交通とタクシー事業の現状と関係性を調査するべく,地域交通およびタクシー事業の課題が指摘されている北海道および東北(仙台市・山形市)在住の研究者および有識者へのインタビュー調査を複数回実施した。
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