• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実施状況報告書

インタラクションを通して変化する顧客とのリレーションシップ・マネジメントの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K04024
研究機関流通科学大学

研究代表者

東 利一  流通科学大学, 商学部, 教授 (70268572)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード顧客価値 / コト・マーケティング / ビジョン
研究実績の概要

本研究の目的は、インタラクティブ・プロセスを通じて変化する顧客とのリレーションシップ・マネジメントの解明である。そのために、3年をかけてサービス企業や小売企業、製造企業における顧客価値創造プロセスの解明を行う計画である。
【具体的内容】 前年度の研究成果に加えてそれより前から取り組んでいた研究成果を再考察することによって、上述の研究目的達成に大きく前進する形で、書籍原稿を書き上げた。(刊行は次年度になったが、単著として『顧客価値を創造するコト・マーケティング‐ビジョンで紡ぐ共創関係‐』(中央経済社)を出版した。)今年度は、積極的に研究会で発表し実務家からコメントをもらうだけでなく、同時に実務家への質問も行った。そのような活動が、これまで蓄積してきた研究成果の接着剤となって書籍という形に転換することができた。
【意義】コトの本質を明らかにすることで、それを手掛かりに新たな顧客像とその絆づくりから顧客が求める価値を創造する理論を明らかにした。コトの定義から、顧客は「ニーズをもった存在」ではなく、「変化する状態」であると捉え、プロセス視点の重要性と唱え、コト・プロセスとそれに対応するビジネス・プロセスの両方の必要性を明らかにした。
また、一貫したコト価値を提供する、つまりコト・プロセスの実現に対応するビジネス・プロセスの方向性を規定する役割を果たすのがビジョンであることを明らかにした。
【重要性】顧客価値を提供し続けることは実務の観点からは不可欠であるが、従来の共創価値研究では重視されていない。そういう意味でも、本研究成果はより実務的意味のあるものになっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

インタラクティブ・プロセスを通じて変化する顧客とのリレーションシップ・マネジメントにおいて、大きな役割を果たすビジョンの存在を発見できたから。

今後の研究の推進方策

今後は、ビジョンによる差別化戦略の解明に取り組む。既存研究での差別化戦略は製品レベルであるが、ビジョンによる差別化戦略は全社レベル、少なくとも事業部レベル以上の差別化をもたらすことが予測される。かつ、高い模倣困難をもたらすであろう。以上のようなことを事例分析する。

次年度使用額が生じた理由

研究プロジェクト当初は、研究の方向性を確定させるためも3社程度のインタビュー調査を継続する予定であったが、研究会での実務家との対話等から過去の研究成果のとりまとめを通して方向性が確定しただけでなく、理論フレームワークを構築できたため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 顧客価値を創造するコト・マーケティング2019

    • 著者名/発表者名
      東 利一
    • 総ページ数
      236
    • 出版者
      中央経済社
    • ISBN
      4502300616

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi