研究課題/領域番号 |
17K04027
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
田中 祥司 摂南大学, 経営学部, 准教授 (70704922)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | マーケティング / 消費者行動 / こだわり / ブランド / 本物感 |
研究実績の概要 |
効率化を敢えて追求せず,こだわりの姿勢を貫く企業が存在する。そのような企業のモノづくりへの「こだわり」に本研究は注目する。新たな競争優位を創造する「こだわり」を重視したマーケティング戦略として提唱し,理論的・実践的な貢献を目指すものである。 平成30年度は,モノづくりに関わる責任者に対するインタビュー,および,質問票調査を実施する予定であった。本年度の主な実績として,下記が挙げられる。 第一に,次のようなカテゴリー製品を有する企業に対して,インタビュー調査を重ねることができた点である。スポーツ用品,化粧品,食品,バッグ,和傘,和菓子などである。とりわけ,スポーツ用品においては,バット(野球),グラブ(野球),アイアン(ゴルフ),シューズ(野球・陸上)と幅広く調査対象としつつ,その開発担当者だけでなく,クラフトマンに直接インタビューを実施する機会を得ることができた。 第二に,インタビューによって得た質的データをM-GTAによって分析することで,モノづくりへの「こだわり」を抽象化し,その枠組みを導いた点である。そこでは,ブランドの本物感を構成する要素と「こだわり」の要素とが一致する傾向にあることを突き止めた。分析の過程では,クラフトマンが脈々と継承してきた技や感覚が,競争優位を生み出す源泉,すなわち,「こだわり」を生み出す重要な要因であることもみてとれた。 第三に,ブランドの本物感に対してポジティブな影響を与える「こだわり」には,企業の創業者の想いや文化といった,企業やブランドのルーツ(原点)との結びつきが必要なことを明らかにした点である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
インタビューは重ねることができたものの,質問票調査は次年度の実施へと変更したため。
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今後の研究の推進方策 |
インタビューを重ねることによって理論的枠組みを精緻化するとともに,それに基づいた質問票調査を実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
質問票調査を次年度の実施へと変更したため。
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