• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実績報告書

コーポレートガバナンスにおいて法定監査を支援する内部監査の機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K04035
研究機関青山学院大学

研究代表者

蟹江 章  青山学院大学, 会計プロフェッション研究科, 教授 (40214449)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード内部監査 / リスク・マネジメント / 3ライン・モデル
研究実績の概要

内部監査の基本的な機能は,組織体のガバナンス,リスク・マネジメントおよびコントロールの各プロセスを対象として,それらの適切性や有効性などについて独立にして客観的なアシュアランスを提供すること,ならびに必要に応じて改善を提案することである。リスク・マネジメントにおいて内部監査に期待される役割・機能も,まさにここにあるということができる。
リスク・マネジメントの考え方として3ライン・モデルが提示され,リスクの所有や管理に直接関わることなく,マネジメントの責任から独立した立場でリスク・マネジメント・プロセスの適切性と有効性に関して,ガバナンス機関および上級経営者に対して客観的なアシュアランスを提供し,また,必要に応じてプロセスの改善のためのアドバイスをするという,内部監査の位置づけと役割・機能が明示された。
内部監査は今,実施された業務のコンプライアンス・チェックから,フォワードルッキングな観点から環境変化に対応した経営に資するアシュアランスを提供すること,さらにはアシュアランスの提供にとどまらず,信頼されるアドバイザーとして,組織体の経営戦略に資するアドバイスができるように進化する必要に迫られている。3ライン・モデルは,こうした状況を反映したものということができるのである。
本研究では,こうした状況を考慮して,企業をはじめとする組織体のリスク・マネジメントは,今後,脅威としてのリスク(ダウンサイド・リスク)への対応だけにとどまらず,機会としてのリスク(アップサイド・リスク)への対応を合わせて重視する方向へ進んで行くことが予想され,内部監査が存在意義を保ち,組織体の運営に対して大きな貢献を果たすためには,こうした流れについて行ける実力を身につけなければならないということを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] フランスにおける監査報告書の改革2022

    • 著者名/発表者名
      蟹江章
    • 雑誌名

      會計

      巻: 201(2) ページ: 14-24

  • [雑誌論文] わが国の商法監査制度の展開 : ロエスレル草案から商法特例法まで2022

    • 著者名/発表者名
      蟹江 章
    • 雑誌名

      会計プロフェッション

      巻: 17 ページ: 51-68

    • DOI

      10.34321/22235

  • [雑誌論文] 実務対応の基礎としての内部監査研究2021

    • 著者名/発表者名
      蟹江章
    • 雑誌名

      内部監査

      巻: 1 ページ: 19-21

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi