研究実績の概要 |
本年度は、共同にて遂行している当該研究と関連するテーマについて、40th European Accounting Association, University of Valencia, Spain (査読有, May 10-12, 2017)にて発表する機会を得ることができ、当該研究テーマにとっても援用できる有益なディスカッションおよびコメントを得ることができた。また、その後Valencia大学にて直接的に当該研究テーマの海外研究協力者2名とディスカッションおよび共同作業を行うという貴重な機会を創出することができた。 本研究テーマでは、平成31年度までの3年間で、(1)日本企業の会計基準選択のロジックをその経済的環境および企業属性を加味しながら、独自データベースの利用により具体的かつ包括的に明らかにすること、(2)(1)の結果を受けて、会計情報の品質という視点からJ-GAAP・米国SEC基準・IFRSの優位性について、財務諸表作成者及び利用者の立場を比較検討しながら理論的・実証的に考察すること、(3)最終的にグローバルな会計基準の制度設計のあり方を議論することが目標であるが、上記の活動により(1)の問題意識のブラッシュアップおよび具体化を行うことができた。 また海外研究協力者2名とのその後のやり取りにより、2017年12月までにIFRS任意適用済/適用予定と発表した企業とコントロール・サンプル企業について、データの追加・更新を行い、作業シートの更新、およびサブテーマ(2)を見据えたリサーチモデルの検討を行った。 これらの作業とこれまでの先行研究等のレビューの蓄積から当該テーマの論文の下書きとなるドラフトの作成まで漕ぎ着けることができた。
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