研究課題/領域番号 |
17K04058
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
中村 美保 大分大学, 経済学部, 准教授 (60381026)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 国際共同研究 / 国際学術誌への投稿 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、現在のわが国の制度下において、多くの会計基準の選択肢を認めているという複雑で特殊な状況となっていることに着目し、財務諸表作成者である企業がどのようなロジックで会計基準選択を行っているのか、そうした選択がステークホルダーにどのような影響を与えているといえるのか、結果として、会計基準をIFRSへ変更するという形でグローバルに統合しようとすることが何を意味するのか、ということについて理論的・実証的に考察することである。海外でも本来的なIFRS任意適用をベースに企業の会計基準選択という観点から研究をした文献はあまり多くないため、貴重な研究テーマといえる。 本年度においては、昨年に続き、新型コロナの世界的流行による国内・海外での移動制限、国際学会の実質的な中止・延期等が相次いだ。このため、本年度も研究課題についても研究者間のface to faceでの意見交換を行うことが出来ず、予想以上に綿密なコミュニケーションを取ることが難しく、論文の改訂作業にかなりの手間が掛かった。このため、研究活動の進捗は遅れ気味であると言わざるを得ない状況である。 とはいえ、研究課題について、海外の大学の研究協力者の助力を得ることができ、1本目の論文はリライトを重ね、SSRNにWorking Paperとして掲載し、もう一本目は国際学術誌に投稿し、現在R1の最中である。 当該研究課題の科研費の残額については、今後更に、対面でのリライト、英文校正、投稿料への支出が必要になることが予想されるため、R4年度へ繰り越している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
引き続き、新型コロナの世界的流行による国内・海外での移動制限、国際学会の実質的な中止・延期等、研究者間のface to faceでの意見交換を行うことが出来ず、論文のリライトに綿密なコミュニケーションを取ることが難しかったことにより進捗ペースが若干遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
主要な研究協力先である欧州では、現在徐々に新型コロナに関わる規制が緩和されている。このため、積極的に研究活動を行い、遅れを取り戻していくことが可能であるとみている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染の世界的流行による研究活動の停滞。現在国内外で、新型コロナウイルスに対する規制が緩和されているため、次年度以降、対面での論文の改訂を重ねることを予定している。また、資料収集費、英文校閲、ジャーナル投稿費の発生が予想されるため、それらにも充てる予定である。
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