研究課題/領域番号 |
17K04061
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
細海 昌一郎 首都大学東京, 社会科学研究科, 教授 (80287953)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 組織心理的学 / 労働生産性 / 組織資本 / 企業業績 / インタンジブルズ |
研究実績の概要 |
平成29年度は、従業員の心理的側面が組織資本を構成する組織文化に与える影響や企業業績との関係について明らかにするため、以下のような研究を予定していた。 ①研究デザインの構築 まず、当該研究に必要な組織心理学等の先行研究をレビューし、研究デザインを構築する。また、この段階では、広く組織心理学と組織資本の関係について整理したい。具体的な分析方法は、Ogbonna et al. (2011)等の先行研究を参考に、研究デザインを構築し、質問票の作成等を行いたい。②データの収集①で構築した研究デザインにしたがって、分析を行うために必要なデータを収集する。分析データについては、先行研究を参考に収集するが、調査対象は上場企業を予定している。また、企業業績として収集する財務データは、SPEEDAあるいはWorld Scope Fundamentalsから入手する。これらの財務データベースは、客観的で信頼性も高く、国際比較分析にも有効である。ただし、国際比較を行う場合、質問票は英語版を別途準備する必要がある。 すなわち、まず、組織心理学や分析に必要な研究手法の基礎を確認しながら、主に、Web調査と財務データを用いた研究を行うことを予定していた。本年29年度は、新たな科研費の研究テーマである「組織心理学を応用した組織資本と企業業績に関する研究」に関連して、研究1年目とのことで、質問票調査の具体的実施方法等について研究協力者と打ち合わせを行ったが、。②データの収集は行わず、①研究デザインの構築についてのみ研究を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
データの収集 ①で構築した研究デザインにしたがって、早ければ、②データの収集を行う予定であったが、以下のような理由で研究がやや遅れている状況である。 すなわち、調査対象は上場企業を予定しているが、特に国際比較を行う場合、どの国のどういった企業を調査対象とすべきかについてはしぼり切れず、平成30年度に行うことになった。
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今後の研究の推進方策 |
調査対象をしぼり、①で構築した研究デザインにしたがって、統計分析を行うために必要なデータを収集する。 また、統計的分析手法についても確認の上、有効な分析を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画では、先行研究を確認した後、質問票調査まで実施する予定であったが、外国企業の調査対象の選定などが決まらなかった関係で、慎重を期して質問票調査を実施しなかったため。
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