本研究は、クリニカルパスを活用した病院バランスト・スコアカード(病院BSC)と「時間」を配賦基準とした病院原価計算(時間ベースの病院原価計算)の関係を、日仏米の国際比較の観点から整理することで、医療における管理会計システムのあり方を検証することを目的としたものである。 本研究により、(1)時間ベースの病院原価計算で算定されるキャパシティ情報(業務遂行に用いられる資源の量)を用いることの有用性を、アメリカ病院原価計算の文献レビューや患者別原価計算システムの開発を通じて明らかにし、(2)クリニカルパスや地域連携パスの他、医療安全の観点から、病院BSCがどのように活用されているのかを明らかにしている。
|