研究課題/領域番号 |
17K04088
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
木村 麻子 関西大学, 商学部, 教授 (30389233)
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研究分担者 |
北田 皓嗣 法政大学, 経営学部, 准教授 (90633595)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | Sustainability / CSR / Organizational Facade / Qualitative research / Aspiration |
研究実績の概要 |
本研究は、サステナビリティ経営を推進するにあたって組織成員の動機付けの方法やサステナビリティ経営と組織文化との相互関係を明らかにすることを目的としている。具体的には、①日本企業においてサステナビリティ経営を推進するための組織成員の動機付けと組織文化の要件を抽出し、②それらを推進するための会計システムやマネジメントコントロールシステムを規範化することを目指した。 そのための手順として、多数の事業を展開し、カンパニー制を採用する日本企業のケースを考察した。本社の設計したサステナビリティ理念を共有しながら、各カンパニーが異なる理解をし、意思決定や行動に影響を与えている様をOrganizational Facade概念を用いて検討し、解釈した。組織外部へのコミットメントとしての理念や報告書といった言葉(talk)としてのOrganizational Facadeが外部ステークホルダーの意思決定に影響を与える一方で、企業としては言葉と実態に乖離のあることが多く問題であるとされてきた。しかし、わずかではあるが組織の言行不一致は、そのギャップを埋めるための努力を組織に促すこともあるとの指摘もある。本研究では、Oraganizational Facadeが外部だけでなく内部の組織成員の意思決定や行動にも影響を与えること、および組織が言行不一致を埋めるために長期的な努力を行うプロセスを明らかにした。研究成果は、論文としてまとめ、カンファレンス等での発表を通じて改訂を進めている。
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