新型コロナウィルスによる出張等の制限により、研究期間を再度延長した2022年度は、以下の3つの取り組みを進捗させ、研究期間を完了させた。 第1に、本研究で実施した比較事例研究のうち、環境エネルギー政策の領域における成果のまとめとして、論文「太陽光発電の社会的受容問題:長野県内の現状から」を発表した(「Journal of Japan Solar Energy Socety(太陽エネルギー)」。本論文では、松本地域における太陽光発電所全数調査の結果に基づき、太陽光発電事業の実態について詳細に報告した。関連して、太陽エネルギー学会太陽光発電部会(2022年4月)、林業経済学会シンポジウム(2022年7月)において招待講演を行った。 第2に、研究期間を通じて実施している地域資源管理と遠隔地域間連携の比較事例研究のための現地調査を完了させた。(1)森林資源を介した遠隔地域間連携について、群馬県みなかみ町における現地調査を実施し、自伐林業グループによる町内の森林資源活用の進展状況と課題とを詳しく把握することができた。本研究期間における継続調査は、みなかみ町の事例に関する単著書の構想と執筆準備を進めることにつながった。(2)地域資源管理のフロンティア的事例として、秋田県鹿角市及び大館市における現地調査を実施した。 第3に、本研究の成果のアウトリーチを4件実施した(長野県飯田市、群馬県前橋市、長野県長野市鬼無里、長野県生坂村)。
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