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2018 年度 実施状況報告書

ソーシャルメディア上のコミュニケーションがフィルターバブルを生むメカニズムの検証

研究課題

研究課題/領域番号 17K04179
研究機関関西大学

研究代表者

小笠原 盛浩  関西大学, 社会学部, 准教授 (00511958)

研究分担者 藤代 裕之  法政大学, 社会学部, 准教授 (30403687)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードフィルターバブル / ソーシャルメディア / フェイクニュース / 流言
研究実績の概要

2017年度の研究焦点の一部見直しを踏まえて、2018年度も本研究(ソーシャルメディア上のコミュニケーションによるフィルターバブルを生むメカニズム)を、フェイクニュース研究の文脈に位置づけて、定性・定量データの収集ならびに研究成果の海外での発表を行った。
データ収集の面では、7月に大学生にグループインタビュー調査を行い、ニュースメディア利用行動と利用動機、ニュース情報源への信頼に関する定性的情報を取得した。10月には同定性情報とフェイクニュースの先行研究を踏まえた調査票により、第1回目のオンラインパネル調査(n=2400)を実施した。パネル調査の目的の1つは回答者のソーシャルメディア上のニュース接触経路を具体的に補足することであり、ソーシャルメディア上の接触ニュースの内容とその情報源を自由記述で回答させた。同調査データは現在、内容分析中である。
研究成果発表の面では、9月にOxford Internet Instituteで開催された"The Internet, Policy & Politics Conference 2018"において、2017年衆院選におけるフェイクニュース接触状況を報告し、海外研究者から日本のフェイクニュース・フィルターバブルを研究する上でのフィードバックを得ている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2017年度は世界的なフェイクニュース研究の必要性の高まりと突然の衆議院議員選挙に対応し、本研究をフェイクニュース研究の一環と位置付けて衆院選調査を実施した。この見直しにより、2017年度の進捗は当初より一部遅れることとなった。
2018年度は見直し後の研究計画に沿って、大学生のニュースメディア利用行動の定性データ収集、第1回オンラインパネル調査を実施した。さらにフェイクニュース研究の海外での研究成果発表でも着実に実績を上げている。したがって、本研究課題は概ね順調に進展していると判断する。

今後の研究の推進方策

見直し後の計画では、2017年に衆院選におけるフェイクニュースの接触状況を調査する代わりに、2018年に第1回、2019年に第2回のオンラインパネル調査を実施することとしていた。その計画通り、2019年度は第2回オンラインパネル調査を実施し、第1回調査からの変化を定量的に分析する予定である。
課題は、2019年7月下旬には参議院議員選挙が予定され、衆参同日選挙となる可能性もあることである。国政選挙の実施のされ方や選挙結果次第では、フィルターバブル・フェイクニュース関連の貴重なデータを収集できる機会になる。
そうすると一方で、平時(2018年10月)と選挙時(2019年7月)のデータは回答者を取り巻く情報環境が異なり、時系列比較が困難となる。
現在、2019年度に7月の選挙直後と10月(第1回調査から1年後)の2回、調査を実施できないか、調査方法と予算を再検討しているところである。

次年度使用額が生じた理由

前述のとおり、2017年度に研究焦点を見直してフェイクニュース研究の一環と位置付け、2017年衆院選調査にリソースを配分したことで、オンラインパネル調査は当初計画より1年遅らせて実施している。
見直し後計画通り、2018年度は第1回パネル調査を実施済であり、2019年度も第2回パネル調査を実施することで、研究予算は全額執行される予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Did Japanese voters change their passive attitude toward Internet election campaigns? The 2017 Japanese Lower House election2018

    • 著者名/発表者名
      Morihiro Ogasahara, Shoko Kiyohara
    • 学会等名
      The Internet, Policy & Politics Conference 2018
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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