研究課題/領域番号 |
17K04180
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研究機関 | 桃山学院大学 |
研究代表者 |
篠原 千佳 桃山学院大学, 社会学部, 准教授 (00570178)
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研究分担者 |
土田 久美子 駒澤大学, 文学部, 講師 (20553035)
菅原 真枝 東北学院大学, 教養学部, 教授 (50359501)
川井 太加子 桃山学院大学, 社会学部, 教授 (70441102)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 国際社会・エスニシティ / 地域社会 / 文化・宗教・社会意識 / 福祉 |
研究実績の概要 |
東南アジア諸国より来日し、看護や介護などの「ケア労働」に従事する若い労働者が見られるようになった。そのような若者の日本における滞在が長期化するなか、地域社会の構成員としての来日ケアワーカーの受け入れと共生の可能性を、社会統合という観点から社会学的に検討し明らかにすることが本研究の目的である。
研究実績としては、これまでに、①外国人集住地域である関西(特に阪神)地域と非集住地域である東北(宮城・福島)地域において、外国人を雇用する施設の管理者・職員とそこで働く外国人当事者を対象とした、聞き取り調査と参与観察を行っている。ケアワーカー当事者には、地域社会との交流を含めた生活状況調査を行った。そして②ケアワーカーの日本への送り出しと、医療介護施設と家事代行サービス企業への就職プロセスを明らかにするために、東南アジアの各出身国での情報収集調査をワーカー研修機関を対象として現地で行った事に加えて、日本国内では外国人対象の専門コースを対象とした調査を実施した。
前年度は、新型コロナ禍で医療従事者に対する調査を行うことが非常に困難な状態となったが、これまで収集したデータと知見に基づき、③来日ケアワーカーの社会生活形成プロセスを、外国人集住・非集住地域間で比較するために、更なる調査の計画と調査票の作成を行った。今年度は、その多言語化に加えてオンラインと対面での調査を実施して、社会統合に関わる課題を明らかにし、研究最終年度として、これまでの調査のフォローアップと論文執筆・報告を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度は、新型コロナ感染症拡大後の医療体制のひっ迫のため調査対象者であるケアワーカーとの接触が制限されたことに加えて、研究・教育者業務の多忙・調査集計の遅延等に伴い、研究の進捗状況に一部遅延が発生しているが、可能な限り研究を進めているところである。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの調査によって得られた知見のまとめや確認を行い、報告書・論文にまとめ、学会報告準備や投稿準備を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究対象者が医療従事者ということもあり、コロナ禍で情報収集調査を進めることが困難であったために、未使用額があり翌年に繰り越せるよう手続きを行ったことによる。
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