研究課題/領域番号 |
17K04184
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
桑畑 洋一郎 山口大学, 人文学部, 准教授 (50532686)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | HTLV-1関連疾患 / 当事者運動 / 医療社会学 |
研究実績の概要 |
平成30年度は、HTLV-1関連疾患当事者へのインタビュー調査を4回実施し、データのさらなる収集を図った。また一方で、収集したデータをもとに口頭での学会報告を1回、査読付き学会誌への論文投稿を1回行った。 前者の、口頭での学会報告は、第136回日本社会分析学会例会( 2018年12月23日)において実施したものであり、タイトルは「当事者と臨床試験――HTLV-1関連疾患当事者への調査を元に」である。内容は、HTLV-1関連疾患の当事者が臨床試験や治験を非常に重視している状況に注目し、当事者は何を臨床試験・治験に見出しているのか探ったものである。結果として、HTLV-1関連疾患当事者にとって、臨床試験・治験とはある種の社会運動・当事者運動的性質を持っており、臨床試験・治験に参加することをもって自分たちの存在を広く可視化しようとしていることが見えてきた。 また後者の投稿論文については、HTLV-1関連疾患当事者が運動において主張している論理がどのようなものでそれにはどういった社会規範が反映しているのか探ったものであり、研究全体を進展させるために重要な意味を持つものだと考えているが、残念ながら掲載に至っていないため、修正して再度の投稿を準備しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成30年度は投稿論文の掲載にまで至らなかったため、想定していたものよりもやや進捗が遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
掲載に至らなかった論文を修正し再投稿するとともに、口頭発表をさらに重ねてこちらも論文化し投稿したいと考えている。また、調査もさらに積み重ね、研究をさらに深いものとしていきたいと考えている。
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