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2019 年度 実施状況報告書

医療の介入を受けた身体のライフコース研究――性分化疾患当事者の経験

研究課題

研究課題/領域番号 17K04185
研究機関九州国際大学

研究代表者

入江 恵子  九州国際大学, 現代ビジネス学部, 准教授 (10636690)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード医療社会学 / ジェンダー研究 / インターセックス / 性分化疾患 / 逸脱研究
研究実績の概要

北米におけるインターセックス社会運動における動向と、新たなフィールドとしてオーストリアにおけるインターセックス社会運動における動向について、主にインターネット上で公開されている団体アカウントによる記事ポストと、出版物を中心にして言説分析を行った。これにより、国を超えた連携がより顕著な形で起きていること、それも国連やホワイトハウスなどの影響力が大きい場で一般へ向けた取り組みが紹介されていることが明らかになった。また、「インターセックス」を指す呼称のゆらぎの問題は変わらず存在していることが明らかになった。そうした呼称のゆらぎの問題においては、団体や国の違いによる差異よりも、言語背景による運動への取り組みの差異があることが明らかになった。「ジェンダー」「セックス」という言葉そのものと、意味づけの差により、「インターセックス」という呼称に対する態度に違いが表れていることが明らかになった。
研究成果発表として以下の4件を行った。まず、11月には第33回エイズ学会において共同でポスター発表(「薬害被害者の心理的支援方法の検討」)を行った。12月には奈良女子大学社会学研究会において基調講演(「インターセックス / DSDの現状と課題ーー名称変更とフィードバック」)を行った。2020年1月には日本研究学会(Japan Studies Association)にて研究成果発表と情報収集("Modern Yoga in Japan: Feminization, Consumer Culture, Fashion, Medicine, and Spirituality.")を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2019年6月に育休から復帰し、調査を再開したが、2020年3月にオーストリアで行う予定だった当事者団体の参与観察と聞き取り調査がコロナ感染症蔓延により中止せざるをえなくなった。結果的に、当初の研究計画から大幅に遅れざるを得なくなった。

今後の研究の推進方策

コロナ感染症の蔓延と対策が今後どのような過程をたどるのかについて予測がつかないため、海外へ赴いての調査と情報収集の予定が立たない。そのため、国内で可能な文献調査と、当事者による言説分析を主に行う。状況が改善されることも想定し、そのために調査受け入れ先の団体当事者らと連携をとり、速やかに調査を再開できるように働きかける。また、実施が見送られた海外学会における研究成果発表と情報収集についても、オンラインで対応されることが考えられるため、今後も積極的に発表応募を行う。

次年度使用額が生じた理由

育休取得により当初の計画から大幅に遅れたため、また、コロナ感染症蔓延により予定していた海外調査を中止せざるを得なくなったため、次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Modern Yoga in Japan: Feminization, Consumer Culture, Fashion, Medicine, and Spirituality.2020

    • 著者名/発表者名
      Keiko Irie
    • 学会等名
      Japan Studies Association
    • 国際学会
  • [学会発表] インターセックス / DSDの現状と課題ーー名称変更とフィードバック2019

    • 著者名/発表者名
      入江恵子
    • 学会等名
      奈良女子大学社会学研究会
    • 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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