研究課題/領域番号 |
17K04198
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
馬場 幸子 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (60646818)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | スクールソーシャルワーク / 実践スタンダード / 効果評価 |
研究実績の概要 |
30年度は、年6回の継続的な学習会を行った。第1回学習会には48名の参加者を得た。この学習会では、馬場が「SSW実践スタンダード」の説明を行った後、参加者に、スタンダードの内容に沿う形で今年度の実践目標を設定してもらった。また、第1回には学習会に参加した感想等に関するアンケートも実施した。第2回以降は、前半に「アセスメント」「多様性の尊重」などテーマを設定して講義を行った後、後半に各自に実践のふりかえりをしてもらった。前回記述した目標をどの程度達成できたか、今後の課題は何かなどを記述してもらった。また、小グループに分かれて各自の記述内容を共有し、情報交換および互いにエンパワメントしあう場とした。 第2回は午前中に同一会場でSSW関係の他の研修会があったため、その参加者も合流し、学習会に70名を超える参加者を得たが、第3回以降は、20~30名が継続的に参加した。 第1回学習会で参加者が作成した実践目標及びアンケートの回答から、「SSWスタンダード(試用版)を用いて学習会を行うことで,SSWerの気づきや課題意識が向上するか、どのような課題意識を持つのか,課題意識はSSWerとしての経験の長さによって異なるのか」を明らかにし、論文を作成、日本学校ソーシャルワーク学会の「学校ソーシャルワーク研究」に投稿、掲載許可され(令和元年5月)、14号に掲載される予定(印刷中)である。 また、2月から3月にかけて、30年度の学習会に参加した8名のスクールソーシャルワーカーに、グループインタビュー(4人×2グループ)を行った。現在、データを質的に分析中である。 馬場がSVを行っている3自治体でも、「スタンダード」は年間を通じて活用し、振り返り等を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
30年度は、継続的な学習会及びそれに基づく調査を行うことができた。また、論文の執筆も行った。30年度単年で見れば、十分な進捗だが、 29年度に行った調査のデータを活用できないため、プロジェクト全体としては遅れた状態が続いている。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度は、東京で年4回、関西で年4回の学習会を行い、30年度の学習会の効果と比較すると同時に、地域による違い等の有無も確認する。また、「SSW実践スタンダード」の改定も行いたい。 昨年度に行ったインタビューをもとにした論文の作成も行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
学内業務等の関係で、海外での調査の日程が確保できなかった。国内での会議の回数も予定の回数よりも少なかった。 令和元年度は、学習会及び会議を複数個所で行い、講師の招へい、研究協力者の出張依頼等の回数も当初予定より多く行うため、30年度からの残部は、その費用として使用する。また、報告書作成、海外出張費の補填とする。
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