本研究は、まず、既往研究および文献から「広報」概念を整理し、里親リクルートを含めた子ども家庭福祉分野における広報の留意点を導き出した。その上で、海外の里親リクルート事例を調査し、特に米国における事例から、子どもを中心に据えたアプローチや里親登録前後のプロセスを包括的に位置付けたサービスデザインの観点等について指摘した。最後に、福岡市において官民協働で取り組まれてきた里親リクルートについて、関係者へのインタビュー調査・関連資料調査・筆者自身のフィールドノーツの分析を通して、広報戦略の観点からの福岡市における実践の独自性と、そこから示唆された里親リクルートの展望を指摘した。
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