コロナ禍により研究会の開催やフィールド調査が困難であるため、Zoom形式により、研究会、専門家へのヒアリング調査を行った。貧困と捕捉率に関する主な研究活動は次の通りである。 ①7月19日、シェフィールド大学上級講師マデリン・ピル氏のヒアリング、テーマ「ガバナンスとは何か?」、貧困格差の問題がガバナンスの構造から解明された。②8月2日、コロナ禍の下での生活困窮者自立支援事業と社会福祉協議会、生活困窮者が急増する中、社会福祉協議会の貸付に関する有効性が検証された。③8月16日、英国「困難家族プログラム」の検討、複合的な課題を抱える家族に対するパッケージ化されたサポートが一定の効果をおさめつつある状況が確認された。④10月4日、日英の貧困政策研究、サヴィジ著『7つの階級』を通して議論した。⑤10月18日、ディー・ケンプ氏(ロンドン特別区・チェルシー&サウスケンジントン上級ソーシャルワーカー)のヒアリング、英国の高齢者ケアと費用負担、高齢者の貧困と介護サービス利用の最新情報が提供された。⑥12月13日、介護保険制度20年間の歩みとその評価、第8期計画の費用負担、介護保険料算定において基準段階以下の高齢者が大多数いる実態が明らかにされた。 研究成果として、一冊の著書(共著)と一本の論文(共著)を執筆した。
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