研究課題/領域番号 |
17K04213
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
舟木 紳介 福井県立大学, 看護福祉学部, 講師 (50315842)
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研究分担者 |
濱野 健 北九州市立大学, 文学部, 准教授 (40620985)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 多文化ソーシャルワーク / コミュニティデベロップメント |
研究実績の概要 |
1年目にあたる平成29年度は、平成29年度は、オーストラリアでコミュニティ文化開発の先進的事例調査、ミドルクラス移民コミュニティを対象としたインタビュー調査を実施した。2017年5月から研究関連書籍および文献の収集開始するとともに、2017年6月 には、オーストラリア学会にて、シドニーのミドルクラス移民コミュニティ(日系コミュニティ)に関するアンケート調査結果分析と社会的結束に関する研究の意義について報告した。2017年6月には日本側分担研究者及び研究協力者らと研究打合せを実施し、研究全体の分担及び今後の調査スケジュールについて検討した。2017年7月、9月には、次年度以降のデジタルストーリーテリング・ワークショップ実施に向けた支援者向けの研修会を複数回実施し、ワークショップのファシリテーションに関する教材検討を行った。2017年8月には、オーストラリア・シドニーでコミュニティ文化開発の先進的事例に関するフィールド調査、ミドルクラス日系移民コミュニティの社会包摂に関する調査を実施した。対象者は、コミュニティ文化開発の先進的実践を行う移民支援関係者(NSW州政府関係者)、ミドルクラス移民であるシドニーの日系移民コミュニティとし、社会包摂の状況についての実態把握およびコミュニティ・エンゲージメントにおけるコミュニティ文化開発の効果に関する聞き取りを行った。10月には研究協力者がメルボルンを訪問し、日系コミュニティの社会的包摂に関する聞き取り調査を行い、専門的知識の提供を受けた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度は、オーストラリアでコミュニティ文化開発の先進的事例調査、ミドルクラス移民コミュニティを対象としたインタビュー調査を実施することに加えて、次年度以降のデジタルストーリーテリング・ワークショップ実施に向けた支援者向けの研修会を複数回実施することができた。今後のコミュニティ文化開発の先進的な実践に関する課題を整理し、次年度以降の日本国内での実践研究へ準備基盤を築くことができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、前年度の調査結果を参考に、日豪の研究者らと共同で、移民コミュニティに対するコミュニティ文化開発の実践的・政策的課題をテーマに、コミュニティ・エンゲージメントを通した文化的市民権の確立が、多文化ソーシャルワーク実践においてどのような意義を持つかについて理論的考察を行う。また、新しい多文化ソーシャルワーク実践のモデルプログラム開発に向け、福井県内のソーシャルワーク実践者と共同的な調査研究していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度は、日豪の研究者らと共同で、移民コミュニティに対するコミュニティ文化開発の実践的・政策的課題を検討してきたが、幾つかの計画については次年度に繰り越すことになった。次年度以降は、新しい多文化ソーシャルワーク実践のモデルプログラム開発に向け、福井県内のソーシャルワーク実践者と共同的な調査研究していきたい。
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