本研究は、医療相談場面における援助者の態度や表情と援助成果の関連性を検証し、援助者の表情のもたらす効果・影響を明らかにすることを目的とした。援助者の表情を記録・分析し、援助成果との関連性を検証した結果、相談者の表情に合わせたパターンでは援助者に対する信頼感と安心感、医療サービスに対する安心感が最も高くなった。また、相談内容についても、相談者の表情に合わせたパターンにおいては満足度や内容の理解度が最も高まったが、悲しみ顔においては理解度が比較的高いものの満足度が低くなる傾向がみられた。援助者の表情により、相談者の援助者に対する評価や援助成果、相談に対する評価に効果・影響があることが示唆された。
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