この研究が明らかにしたのは次の3点である。第一に、1990年代以降、ケアサービス領域の市場化が進められてきた日中韓における高齢者ケアの実態と変化、ケアギヴァーの状況を比較の観点から明らかにしたこと、第二に、ケア領域における市場化政策は、とくに福祉発展の初期段階にある中国社会においてより深刻な影響を与えていること、第三に、介護施設入所か在宅介護かの選択においては、婚姻の形態(法律婚、事実婚、妾)も重要な影響を与えていること。 研究の成果は、日本・中国・韓国で開催された学術会議や、国際会議において数回にわたり報告し、単著としても公刊した。
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