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2018 年度 実施状況報告書

実行機能と「開かれた」社会的ネットワークの戦略的な形成

研究課題

研究課題/領域番号 17K04314
研究機関名古屋大学

研究代表者

五十嵐 祐  名古屋大学, 教育発達科学研究科, 准教授 (90547837)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード社会的ネットワーク / 実行機能
研究実績の概要

本年度は、実行機能(ワーキングメモリ、抑制、ルールセットの切り替え)の測定を行うオンラインのプログラムを作成し、大学生を対象とした実験室実験を実施した。分析の結果、ルールセットの切り替えに関する実行機能は、SNS上のコミュニティ数や情動知能と関連を持つことが示唆された。その一方で、抑制やワーキングメモリに関しては同様の傾向は見られなかった。このことは、ルールの切り替えに関する認知的な柔軟性が、それぞれ異なるルールで維持されている多様なコミュニティでの対人行動を円滑にする役割を果たす可能性を示唆するものである。また、大学新入生の社会的ネットワークについても縦断的な測定を行い、データの整理を行った。同じ学部で異なる講座に所属する同学年の新入生の全数調査であり、欠損値も少ないため、全体ネットワークの分析を行うのに適したデータを収集することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

大学生を対象とした実験を行い、一定の成果が得られている。また、社会的ネットワーク調査に関してもデータ収集を進めている。

今後の研究の推進方策

科研費(国際共同研究強化)の基課題として、日本のサンプルを対象に、複数のコミュニティへの所属を可能とする個人レベルの心理的基盤を解明するために、主に認知的側面にフォーカスした実験的アプローチを洗練させていく予定である。また、社会的ネットワークのデータに関しては、縦断データに基づくエージェント・ベース・モデルに基づく検討を行う。得られたデータの分析は、メルボルン大学との共同で行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

プログラムの開発を内製しており、人件費を当初案より抑えることができているため。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [国際共同研究] メルボルン大学(オーストラリア)

    • 国名
      オーストラリア
    • 外国機関名
      メルボルン大学
  • [雑誌論文] Development of the Japanese version of the three-item loneliness scale2019

    • 著者名/発表者名
      Igarash, T.
    • 雑誌名

      BMC Psychology

      巻: 7 ページ: 20

    • DOI

      10.1186/s40359-019-0285-0

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Are lone wolves more sociable than a wolf pack?2018

    • 著者名/発表者名
      Igarashi, T., Tamai, R., Yoshida, T., & Hirashima, T.
    • 学会等名
      日本社会心理学会第59回大会
  • [学会発表] Stochastic Actor-Oriented Modelを用いた社会的ネットワーク分析2018

    • 著者名/発表者名
      五十嵐祐
    • 学会等名
      第3回計算社会科学研究会

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公開日: 2019-12-27  

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