我々人間がいかにして協力的な社会を生み出すことが可能なのか、間接互恵と罰のそれぞれを支える心理機序に着目し、それらが有効に機能するための社会基盤を実験によって解明するために研究を行った。その結果、1)他の人と意図的に行動を同期させる経験が集団内における持続的協力規範維持に正の効果を持つことを明らかにした。2)罰と報酬が集団における持続的な協力維持に与える影響を評判の効果も併せて検討する実験プログラムを開発した。ただし、新型コロナウイルス感染症による影響で対面実験とオンライン実験の両方での検討が必要となったため、実験実施のノウハウの蓄積に重点を置いた。
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