研究課題/領域番号 |
17K04336
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研究機関 | 公益財団法人大原記念労働科学研究所 |
研究代表者 |
北島 洋樹 公益財団法人大原記念労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (20234255)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ヒューマンエラー / 動作スリップ / 行動と環境 / 安全知識 |
研究実績の概要 |
2020年度は、被験者実験を実施する予定であったが、新型コロナウィルス禍の影響により、所属機関が原則在宅勤務体制となり、また所属機関への外来者の制限も続いたために実施が困難となった。このような状況の元、以下の検討を行った。 (1)2018年度までに進めたヒューマンエラーの事例分析の再考察:実験条件の検討のために、ヒューマンエラーを誘発するような環境や状況の条件について、産業現場での事例の中から「反射的」「うっかり」「無意識に」などと表現される動作とその状況について再確認した。状況と人間の認知の不一致、ギャップ等に注目して、「ヒューマンエラー誘発課題」の基本的原則について確認した。 (2)生理学的データの収集の検討:本研究では、表情や動作などに、ヒューマンエラー発生の予兆が見えないか、ヒューマンエラーが発生の瞬間や、そのあとに表情や動作に変化があるかについて、焦点をあてているが、生理学的な指標との関連も重要であることをあらためて認識し、生理学的指標(心電図、血圧など)の候補や測定方法・測定機器および分析方法について検討した。 (3)遠隔実験の検討:新型コロナ禍の終息が予測できない状況なので、対面実験以外の方法を検討した。実験プログラムと測定器等を被験者に送付し、在宅で実験を実施する方法について検討した。これまでの研究で確立しつつある「動作スリップ」の誘発手法に加え、ストループ課題を作成し、ヒューマンエラー誘発について検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度は、被験者実験を実施する予定であったが、新型コロナウィルス禍の影響により、所属機関が原則在宅勤務体制となり、出勤した場合も外来者の制限が続いたため、被験者実験の実施が困難となった。 新型コロナウィルス禍の影響、体調不良者(新型コロナウィルスとは直接関連せず)の影響により本務業務が多大に増大した。 その結果、自身も2020年8月に体調を崩し、主治医から制限勤務を命じられ、本務業務、科研研究共に思ったように進められなかった。
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今後の研究の推進方策 |
自身の体調は復調しつつあるので、研究を推進する。 所属機関では、原則在宅勤務体制が続いており、当面継続する方針が予測される。そのため、被験者実験を被験者自宅等で遠隔的に実施することも検討し、今年度中になんとか実験を遂行したい。一般的なパソコン上で実施できる「ヒューマンエラー誘発課題」、測定器(ビデオカメラ、心電図センサー等)の測定マニュアルを作成する。測定器を被験者の自宅等に送付し、Zoom等のオンライン会議システム等も利用しながら、被験者の自宅等においても実験を実施できる体制を整える。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は新型コロナウィルス禍の影響のため、通常通りの研究活動が出来なかった。また、新型コロナウィルス禍が遠因で体調を崩し、主治医の指示により、制限勤務が続いている。体調は復調に向かっており、本年度はオンラインでの実験も想定して、遂行したい。 新型コロナウィルス禍も昨年度に比べれば対応法、対処法も明らかになりつつあるので、研究の遂行に努める。
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